厚着や暖房だけじゃない、温活の「温める」とは?
■体の内側から温めて、「冷えにくい」体質を作っていく
体が冷える理由を、強すぎる冷房や気温の低下、薄着や冷たい飲食物の摂り過ぎだけだと考えていませんか?もちろんこういった理由はあるものの、大人の体が冷える原因は、それだけではありません。
たとえば、血液の流れが悪いと、体内で作られた熱が体に行き渡らないので、冷えてしまいます。また、筋肉量が少ないと代謝が悪くなってしまい、そもそも体内で十分な熱が作られないため、やはり体が冷えてしまいます。
こうした体質による冷えの原因は、暖房や衣類で外から温めたり、冷たい飲食物を避けたりするだけでは改善しきれません。
そこで、大人の温活は「体の内側から温める、体内で熱を作る」ことを軸に考えるのがおすすめ。血流を促すポイントを集中的に温めたり、筋肉量をキープして代謝を高めたり、といった対策で「冷えにくい」体質を作っていくのです。
体の内側から温めるための「温活」3つのヒント
ここからは、体の内側から温める「温活」のポイントをご紹介していきましょう。
■シナモン、生姜など身近なスパイスで温める
シナモンには、血管を広げ、血流を促すことで体を温める成分「シンナムアルデヒド」がたっぷり含まれています。胃腸など内臓の働きを助け、代謝を上げて温まりやすい体を作る体質改善も期待できます。
生姜も同様に血流を促し、代謝を高める成分「ショウガオール」を多く含んでいます。生の生姜に含まれる香り成分が乾燥したり、加熱されることによって「ショウガオール」へと変化するので、生のままではなく、乾燥粉末を用いたり、加熱した生姜をとるのがポイントです。
シナモンも生姜も飲み物などに加えて、こまめに摂るのが良いでしょう。
体を内側から温める食材の取り入れ方や簡単レシピを、こちらの記事でもご紹介しています。
■足湯や湯たんぽで足元から全身を温める
体の末端にあって、冷えやすい足。足を温めることは、足自体の冷えを取り除くだけでなく、足から徐々に体全体の血流が改善されて、冷えやむくみを取り除くことにつながります。靴下などで冷えを防ぐのも良いですが、バケツなどを使って40℃前後の足湯で15~20分温めれば、ゆっくりお風呂に入るのにも近い温め効果が得られます。もう少し長く浸かりたい場合は、湯温が下がり過ぎないように途中差し湯などで調整してください。
下記記事では、足湯の入り方や魅力を紹介していますのでぜひ参考にしてみてくださいね。
お部屋で過ごす際には、足を温める暖房器具を使うのも良いでしょう。ただし、就寝中は体温が下がっていかないと睡眠の質も下がってしまうので、徐々に温度の下がる「湯たんぽ」がおすすめ。電気毛布などを使う場合は、あらかじめ電源を入れて布団を温めておき、布団に入る前にスイッチを切って、徐々に温度が下がるようにします。
ぐっすり眠れる「質の良い睡眠」については、こちらの記事も参考にしてみてください。
■軽い運動を続け、筋肉量をキープして温める
大人の体が冷えやすくなるのには「40代を迎えると下半身の筋肉量が落ちやすくなる」という理由もあります。逆に考えると、筋肉量を落とさずにキープできれば、自然と体は温まりやすくなるのです。
「筋肉量をキープ」と言っても、ハードな筋トレを無理して始めてしまうのは三日坊主のもと。まずは自宅でテレビを観たり音楽を聴いたりしながらの「ながら筋トレ」をしたり、通勤途中でひと駅ウォーキングするなど「軽くて続けられる」運動から始めて、無理なく習慣づけていきましょう。
運動が苦手な方は、こんな方法から始めてみるのもおすすめです。
スパイスや足湯はなんとなくイメージできても、「筋トレが冷え予防になる」というのは、意外に思った方もいるのではないでしょうか?もっと言えば、筋肉を作る元になるたんぱく質を毎日の食事でしっかり摂ることも、温活のひとつ。たんぱく質の摂取は更年期の不調対策にもつながりますから、ぜひ意識してみてくださいね。