マスクをしても、日傘は必須!
マスクで顔は隠れているし、出ているところにだけ日やけ止めを塗っておけば日やけ対策はOK……と思っていませんか?実は布マスクや不織布マスクは10〜20%程度紫外線を通しますから、マスクの下でも日やけはするのです。
しかも、マスクで隠れた口元とそうでないところでは焼け方に差が出てしまいますから、場合によってはマスク形の日やけ跡になるなんてことも。顔全体を日陰で覆ってくれる日傘は、このご時世だからこそ欠かしたくないアイテムなのです。
日傘は「熱」「光」「紫外線」の3つを遮るスグレモノ
日やけ対策がメインに使われがちな日傘ですが、遮ってくれるのは紫外線だけではありません。暑さを遮る「遮熱」、紫外線を含む太陽光など、光そのものを遮る「遮光」の効果があります。通常の日傘は光も紫外線も遮ることを指して「遮光」と表記されることが増えているようです。
特に注目したいのは「遮熱」で、炎天下で日傘を使えば、汗の量が約17%も減る(※)のだそう! 汗のかき過ぎは脱水や熱中症の原因になりますから、日傘はまさに護身用アイテムなのです。
※環境省「平成31年度 暑熱環境に対する適応策検討調査業務報告書」より
日傘の色も効果に関わる大事なポイント!
日傘が私たちの健康を守ることは分かりましたが、やっぱり気になるのはUVカット効果です。なんとしても日やけをしたくない場合は、少しでも紫外線を遮ってくれる日傘を選びたいものですよね。
■UVカット効果が高いのは暗い色、だけど……
紫外線は布の色によってもそのカット効果が違います。最も紫外線を通さないのは黒で、最も通してしまうのが白。UVカット効果の高い順に黒→紺→淡い色→白とイメージしておきましょう。一方で遮熱効果はその逆。白が最も遮熱効果が高く、黒に近づくほどに弱まっていきます。
紫外線も熱も、両方しっかり遮りたいのに、かなえてくれる色はなさそうです。でも、心配はいりません。たいていの日傘にはUVカット(遮光)加工がしてありますから、実はUVカットについてはどの色を選んでもあまり差がありません。遮熱については白系がおすすめですが、遮熱コーティングがしてある生地であれば好きな色を選べます。
■内側が白やシルバーは要注意
完全防備の日傘を手に入れたいのであれば、路面からの照り返しにも注意です。照り返しには熱も紫外線も含まれますから油断できません。気象庁によると、紫外線の照り返しはアスファルトで10%、草地や土で10%かそれ以下とあります。余談ですが、新雪では80%もあるそうです。雪山での日やけのすごさも納得ですね。
白い日傘は上からの遮熱効果は高いのですが、内側まで白いとちょうどレフ板のような役割をして、路面からの照り返しを強く受けてしまいます。内側にシルバー加工がしてあるタイプもありますが、その照り返しは白よりもっと強力ですからあまりおすすめできません。晴れの日は別の日傘を使うなど、使い分けましょう。
UVカットを含めた遮光は黒、暑さを遮る遮熱は白……そんな制限があったら好みの日傘選びもままなりませんが、布加工の技術が進んだことで選択の幅が広がりました。絶対に日やけNG!という方は「内側が白の日傘は曇天の時だけ」と心得て、基本は日傘のタグに記載された遮光率や遮熱の有無と相談して決めましょう。今年の夏も暑くなりそうです。お肌と体調に注意して、日傘とともにおでかけしてくださいね!