「ぐっすり眠れれば快適に起きられる」とは限らない
睡眠そのものに問題がないのであれば、快適に起きるには「目覚ましをかけずに寝て、体が欲する時間に起きる」のが理想とも言えます。ただ、社会生活を営んでいれば、「毎日好きなだけ寝る」のはなかなか難しいものです。そこで「狙った時間に快適に起きる」には、ぐっすり眠るだけでなく、もう一工夫欲しいところ。それでは、快適に起きるポイントをご紹介していきましょう。
ポイント1:「光」をうまく取り入れよう
■光を浴びることで体が「起きる」モードになる
「朝起きたらカーテンを開けて日光を浴びる」。映画やドラマなどでもよく見かける定番の朝の様子ですが、実はこれには快適に起きるためのヒントが隠されているのです。人間の体内時計は24時間よりも少し長めにできていて、毎朝、光を浴びることでこの体内時計がリセットされます。つまり、起きてまず光を浴びれば、体もその時間を「起床時間」と認識して、シャキッとし始めるというわけです。
■日光でなくても大丈夫!電灯の光でも体は目覚める
「じゃあ、雨の日は光が少ないから起きにくいの?」と思った方もいるかもしれません。実は、起床時に浴びる光は日光でなくても、電灯の光で大丈夫。天気の悪い日や窓のない部屋でも、まずは周囲を明るくして光を浴びることを意識してみてください。ちなみに、時計などの音や振動を使わずに目覚めたい方には、起床時間になると点灯する「光の目覚まし」もおすすめです。
ポイント2:「体温」を上げよう
寝ている間は布団の中でぬくぬく……のように見えますが、実は就寝中の体温は起きている時よりも下がっています。そこで、起きるタイミングに合わせて体温を上げていけば、体も自然と目覚めてくるのです。
■起き抜けの体温を上げるにはまず「体を動かす」
体を動かすといっても、激しい運動が必要なわけではありません。まずは起床する前に布団の中で手足を動かし、血行を良くして体温を上げましょう。両手を伸ばし、手のひらを開いたり閉じたりする動きなどが簡単でおすすめ。無事に布団から出られたら、日光を浴びながらストレッチをするなど、軽く体を動かすと良いでしょう。
■「エアコン・シャワー・朝食」も体を温めてくれる
エアコン
体を動かす以外にも体温を上げる方法はあります。たとえば、冬はタイマーで起床時間より早めにエアコンをかけ、布団の外をあらかじめ快適に過ごせる温度にしておくと、布団の中も徐々に温度が上がり、体温も上がって快適に起きられます。反対に、就寝中暖房を点けっぱなしにしてしまうと、体温が下がらずに眠りが浅くなってしまうので避けましょう。
シャワー
起き抜けに熱いシャワーを短時間浴びると、お湯で体温を上げながら、活動をつかさどる交感神経も刺激できるので目覚め効果大です。ただし体温が上がり過ぎると、上がった体温が下がるにつれてまた眠くなってしまうので、長時間シャワーを浴びたり、湯船につかったりするのはあまりおすすめしません。
朝食
朝食を工夫するのもひとつの手。おにぎりやパンなど炭水化物だけを摂るのではなく、卵や乳製品、フルーツなど、たんぱく質やビタミン・ミネラルを含む食品を無理のない範囲で取り入れて、バランスよく食べましょう。コーヒーなどのカフェインも、飲み過ぎなければシャキッと目覚める助けになります。
また、朝食はダイエット中の方にも重要な役割を担っています。ぜひ、こちらの記事も参考にしてみてくださいね。
ポイント3:「アラーム」の種類や使い方を工夫しよう
■スヌーズ機能は「二度寝のルーティン」を作ってしまうことも
二度寝で寝坊しないよう、アラームのスヌーズ機能を利用している方も多いかもしれません。しかしスヌーズ機能は「また鳴るからそれまで寝よう」と、かえって二度寝の習慣を作ってしまう側面も……。中途半端に寝たり起きたりするので、目覚めもあまり良くありません。
■「タイミングを整えてくれるアラーム」で上手に目覚めよう
スヌーズ機能はずっと同じ音量で鳴らすのではなく「徐々に音量を上げる」設定にするのがおすすめ。起きたい時間よりも少し早めから鳴らし始め、寝たり起きたりするのではなく「時間をかけて徐々に起きる」ようにしましょう。スマートフォンの睡眠分析アプリとアラームを組み合わせ、「睡眠が浅くなる」タイミングを狙ってアラームを鳴らす方法もおすすめです。
また、以下の記事では「快適に眠る」をテーマに、充実した朝を迎えるヒントをご紹介しておりますので、ぜひご覧ください!
「朝スッキリ起きられるのは体質次第」、「自分は低血圧だから朝はダメ」などと諦めてしまっている方もいるかもしれません。「朝から元気いっぱい!」でなくても大丈夫。「今より少しだけ快適に起きる」ために、ここでご紹介した方法にぜひトライしてみてくださいね。