選んで食べたい「ダイエット中の理想の朝食」は?
■「食べればいい」わけではない、ダイエット中の朝食
「ダイエット中の朝食抜きはかえって太る」ことは知られていますが、もちろん「食べればなんでもいい」わけではありません。たとえば加工肉やマヨネーズがたっぷりの惣菜パンだけ、ジャムや甘いクリーム、バターがたっぷりの菓子パンだけ、といったメニューでは、脂質や炭水化物、糖分を摂っているのに、その代謝を促すほかの栄養素が不足しているため、余分な脂質・糖質として体に溜め込まれてしまいます。
さらに、朝食としても人気のクロワッサンや菓子パンの中には、ひとつだけで400kcalを越えるものもあり、うっかり2個食べようものならあっという間にカロリーオーバーしてしまいます。
■理想のダイエット朝食は「旅館の和定食」
ダイエット中の理想の朝食の条件は「高たんぱく低カロリーで炭水化物・脂質・たんぱく質の三大栄養素をバランスよく摂れる」こと。エネルギーや筋肉のもとになる栄養素と、それを代謝するための栄養素の両方を摂ることで、朝食の栄養を体に溜め込まず、エネルギーに変えることができます。これを自然と満たす献立が、ご飯、みそ汁、魚、野菜、納豆、卵など……旅館の朝食でよく見かける和定食なのです。
ただし、味噌や醤油、干物などは塩分の摂りすぎにもつながりやすいので、注意したいところです。
無理せず実現!「ダイエット中のより良い朝食」
理想の朝食といっても毎朝ご飯を炊き、みそ汁や魚、野菜のおかずを用意するとなると、それなりに時間も手間もかかります。
ここからは、手間をかけずに実現できるダイエット朝食のポイントをご紹介していきましょう。
■コンビニでも「和定食風」は実現できる
朝食を外で買って済ませる方におすすめなのが、以下のような、コンビニでそろう「和定食風」の組み合わせです。
・おにぎり
・野菜の多いみそ汁かスープ
・(できればもう一品)野菜のお惣菜か青汁も一緒に
おにぎりにツナや鮭などの具が入っていれば、ご飯と魚はOK。魚以外の具材であれば、昆布や梅のおにぎり、または納豆巻きなどでも良いですね。そして汁もので体を温め、よりエネルギーを代謝しやすい体に。汁ものの野菜が少なめの場合は、お惣菜か青汁で野菜の栄養素をフォローできるとなお良いでしょう。野菜ジュースを飲む方法もありますが、糖分が多めの製品もあるので、成分をチェックしてから選びましょう。
■パンを食べるなら「素材・組み合わせにこだわって」
一般的な精製された小麦粉だけのパンは、腹持ちが悪くすぐにおなかが空いてしまいます。また、組み合わせの定番であるジャムには糖分が多く、バターや加工肉には脂質や塩分が多いので、摂り過ぎが気になります。そこでおすすめの素材・組み合わせがこちらです。
・全粒粉やライ麦など噛み応えのあるパン
・バターの代わりにオリーブオイル
・ソーセージの代わりにサラダチキン
・(できればもう一品)野菜、果物、乳製品も一緒に
パンでも、しっかり噛める素材を選ぶと満足感が増します。脂質を摂るなら抗酸化作用やおなかを整えるなど、健康・美容効果に優れたオリーブオイルを選びましょう。サラダチキンからは良質なたんぱく質が摂れますし、塩分の摂り過ぎも防げます。同じパン中心のメニューでも、素材・組み合わせを工夫すればダイエットへ良い影響が期待できるのです。ビタミンやミネラルを補うため、できれば野菜や果物、ヨーグルトなどの乳製品も加えたいところです。
いくら「理想の朝食」といっても、お惣菜いっぱいの和朝食も、野菜や果物たっぷりの洋朝食もそれなりに手がかかるもの。忙しい朝にがんばりすぎると、長くは続けられないものです。手をかけずにバランスよく食べられるメニューや作り方で、楽しく続けられる朝食を見つけて、ダイエットを成功に導いてくださいね。