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いつ災害があっても慌てないように、常に「もしも」の備えを
■女性にとって不意の災害は心配事だらけ
「災害への備えなら、家に緊急持ち出し袋があるから大丈夫」と考えていませんか。もし、ヒールの靴を履いている時に出先で災害に遭ったら、そのまま歩いて自宅へ戻ることになるかもしれません。また、うっかり生理用品を切らしている時に災害に遭ったら、持ち出し袋に入っている分だけでは足りないかも……。
こんな風に、女性にとって不意の災害は心配事だらけ。でも普段から少しずつ備えていれば、もしもの時にきっと役立ちます。
ここからは、女性目線で見た防災のチェックポイントを、3つの場面に分けてご紹介していきます。
お出かけ先での防災チェックポイント
■トイレは行ける時に済ませる習慣をつける
「切りの良いところでトイレへ行こう」と我慢していたら、災害発生でトイレどころではなくなって……というのはよくあること。特に、災害時は女性にとってトイレを使用しづらい環境に陥ります。用事の始まる前、休憩中など、行ける時にこまめに済ませておく習慣をつけましょう。加えて、バッグに入れるポケットティッシュを水に流せるものにしておくと、災害時、トイレに紙がなくなった時にも対応できて安心です。
■いつものカバンに「防災ポーチ」を
外出先で非常事態に遭遇した時のために、いつものカバンに入るサイズの「防災ポーチ」を持ってみましょう。
【防災ポーチに入れておきたいおすすめの中身】
マスク
感染症対策だけでなく埃よけにも使えます。
使い捨てカイロ
電気やガスが止まってしまった時に寒さをしのぐことができるほか、突然の腹痛などにも役立ちます。
ばんそうこう
ケガをした時だけでなく、ちょっとしたテープ代わりにも使えて便利です。
ウエットティッシュ
水道が止まってしまった時の衛生対策に大活躍。除菌仕様だとより安心です。
小銭
公衆電話や自動販売機を使う時など、意外に無いと困るのが小銭です。
かさばらず日持ちがする食品
チョコレートやキャラメル、ひと口羊羹など。
ミニライト、笛、防犯ブザー
暗い場所で使えるミニライトや、助けを求める時に使える笛、防犯ブザーは、女性なら特に入れておきたいアイテムです。キーホルダーにしたり、ポーチのファスナーなどにつけたりするのも良いでしょう。
ほかにも、自分なりに入れたいものを考えてみましょう。また、水分も、お出かけのたびに持ち歩く習慣があると安心です。
■非常口を確認する習慣をつける
出先で突然緊急避難することになっても、近くに誘導係がいるとは限りません。建物に入ったら、非常口の場所を確認しておきましょう。大きなガラス窓や、倒れやすそうな設備などの場所もチェックしておけると安心です。
職場での防災チェックポイント
■歩いて帰るルートや、職場に近い避難所を確認しておく
いつも電車やバスで帰宅していると、いざ歩いて帰らなくてはならなくなった時に、安全なルートがわからなかったりするものです。また、地図上では道があっても、わかりづらかったり、歩くのが困難な場合も考えられます。もしかしたら女性一人で歩くには心配な場所かもしれません。
職場から家まで比較的近い方
まずは一度徒歩ルートを歩き切ってみましょう。難しい場合は、初日は途中まで歩いて残りは電車に乗り、翌日は途中下車して続きのルートを歩く……というように、数日かけてルートを確認する方法もありますよ。
職場から家が遠い方
職場や仕事で出向く先の近隣にある避難所を確認しておき、そこまでのルートが女性でも安心して歩ける状況かを確認しておくと良いでしょう。
いずれの場合も、アプリなどでハザードマップを確認し、自然災害時も安全なルートであることを確認しておけると安心です。
■歩きやすい靴をキープしておく
職場でヒールの靴を履くことがある人は、ロッカーなどにスニーカーのような歩きやすい靴を置いておくと安心です。職場から歩いて帰る時にも使えますし、うっかり足にケガをしてヒールが履けなくなった時にも便利です。ちなみに、防災ポーチの項目で紹介した「ばんそうこう」は、靴擦れ対策にも使えます。消耗品ですから、靴を置く場所にもいくつか備えておくと良いでしょう。
■大判ストールがもしもに役立つ
ファッションアイテム、ちょっとした防寒具のイメージが強いストールですが、避難時に埃を防ぐ頭巾やマスク代わりにしたり、包帯や三角巾代わりにしたり、日よけや目隠しにしたりとさまざまな用途で役立ちます。ストールはたたんで小さく巻き、ヘアゴムで留めるとかさばりません。ヘアゴム自体もストールを活用する際などいろいろな用途に使えますから、ぜひセットで用意しておきましょう。
自宅での防災チェックポイント
■電気・水道・ガスが使えないつもりで備えを
自宅避難をしている間、電気・水道・ガスがいつも通りに使えない可能性は大いにあります。水の要らないシャンプーやメイク落としシートを用意しておくと、お風呂や洗面所が使えない時に役立つでしょう。食事も、洗い物が少なく節水でき、一度に複数の調理をすれば燃料の節約にもなる「ポリ袋を使った調理法」や、缶詰とほかの食材を組み合わせてボリュームアップさせる「缶詰レシピ」などを普段からチェックして、いざという時に活かせるようにしておきましょう。
■生理用品はもう一周期分ストックしておく
「次始まる前に買えば大丈夫」と、生理用品を切らしたままにしていないでしょうか。災害発生時は、ストレスで生理不順になることも考えられます。終わった直後でも、もう一周期分の量をストックしておきましょう。
■トイレは匂い対策アイテムも
簡易トイレがあるとそれだけで安心しがちですが、水で流せないので臭いがきつくてストレスに……ということもあります。消臭効果のある処理用の袋や消臭スプレーなど、非常用の匂い対策アイテムも備えておけると安心です。黒など濃い色のポリ袋は、簡易トイレの処理以外にも、割れてしまった窓の目隠しや、暖房が使えない場合の防寒などに使えて便利。大きめのサイズをある程度ストックしておくと良いでしょう。
■緊急持ち出し袋が重すぎないかチェック!
あれもこれも緊急持ち出し袋へ詰め込んだのは良いけれど、いざという時、重すぎて持ち出せない……となっては本末転倒です。緊急持ち出し袋の点検をする時は、中身を詰めたまま背負ったり、持ったりしてみて、移動の妨げにならないかチェックしておきましょう。
ここでご紹介した「女性のための防災チェックポイント」は、ほんの一部。日頃から取り組めるちょっとしたポイントは、まだまだたくさんあります。この機会に、女性視点の防災ブックに目を通したり、周りの女性たちと話し合ってみたりして、自分なりの防災チェックポイントを見つけてみてくださいね。