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食べているのに栄養失調!?大人女性に足りない栄養素とは?

食べているのに栄養失調!?大人女性に足りない栄養素とは?

体に必要な栄養は、どの成長時期にいるかで変わってきます。特に、更年期の手前〜更年期にかけては、いわば「心と体の曲がり角」。年齢とともに変化し続ける女性の体にはどんな栄養が必要で、そのうち足りていないものは何なのでしょうか。大人女性が摂っておきたい、不足する栄養素とそのはたらき、その栄養が豊富な食材をご紹介します。


大人女性の体と栄養

悩む女性

現代の日本で、栄養失調に陥っている人が多数いることをご存じですか?食べるものがない時代とは異なり、現代の栄養失調は、カロリーは摂れているのに栄養だけが足りていないという点が特徴で「新型栄養失調」と呼ばれており、子どもから高齢者まで幅広く懸念されています。

特に女性は「○○抜き」、「○○だけ」といった偏ったダイエット、惣菜パンやおにぎりだけのランチなどを長期間続けるなど、慢性的な栄養不足に陥りやすく、冷えやだるさ、片頭痛、気分の落ち込み、便秘や肌荒れが起きやすい体質に傾きがちです。

それではさっそく、大人女性に不足している栄養素と、そのはたらきをみていきましょう。ここに挙げた不調に心当たりのある方は、積極的に摂取してみることをおすすめします。

大人女性はまずたんぱく質!

たんぱく質の多い食材

たんぱく質は肌や髪、筋肉、骨などを作るのに使われ、毎日消費されていきます。ですから毎日&継続的にたんぱく質をとることが大切です。成人女性の1日当たりのたんぱく質の推奨量(ほとんどの方が必要量を満たす量)は50gで、食品でいうと、肉200g+鶏卵3個が目安。多く感じるかもしれませんが、豆腐や納豆などの大豆加工食品や、牛乳、豆乳、魚などをうまく組み合わせて補給しましょう。

ビタミン不足による肌のカサつきや口内炎などと違って、たんぱく質不足はわかりやすい形で現れにくいので油断しがちです。しかし、長期に渡って不足すれば、筋肉量や骨密度の低下、体調を崩しやすい体質になるなど、ゆっくりと影響が出てきます。ダイエット中でも積極的に摂るようにしましょう。

疲れ&だるさを感じているなら…ビタミンB群

ビタミンB郡の多い食材を使った料理

ビタミンB12は睡眠・覚醒リズムを調整し、ビタミンB6やB2はたんぱく質や脂質の代謝を促して髪や肌、筋肉を作ります。また、ビタミンB6はイライラや情緒の安定をサポートするはたらきがあります。

こうしたビタミンB群が不足すると、「朝がつらい」、「一日中だるい」、「休んでも疲れがとれない」といった、「なんだか調子が悪い」という状態になりやすいです。ビタミンB群は一度にたくさん摂っても尿で排泄されるので、毎日の習慣として摂取したい栄養素のひとつです。

多く含まれる食品

牛・豚・鶏レバー、豚肉、赤身魚(まぐろやかつお)、貝類(あさりやしじみ)、さつまいも、うずらの卵、鶏卵

えだまめ、大豆や大豆製品、芽キャベツ、ほうれん草、アスパラガス、わかめや海苔、バナナなど

息切れしやすい、疲労感があるなら…鉄分&亜鉛

鉄分&亜鉛の多い食材を使った料理

鉄分

鉄分や、次でご紹介する亜鉛も含めたミネラル類は、月経、妊娠と出産、更年期によって女性は常に不足しがちです。鉄分はビタミンB12と一緒に赤血球の材料となって、体中に新鮮な酸素を行き渡らせます。不足すれば体が酸欠状態になり、息切れやだるさ、さらには爪が割れるなどの症状も。
また、肌のハリや髪のツヤに欠かせないコラーゲンの合成にも鉄分が必要ですから、美容のためにも摂りたいところです。

吸収率をUPさせるビタミンCと一緒に鉄分を摂りましょう。緑茶やコーヒーなどタンニンを含むものと合わせると吸収が悪くなるので注意です。

多く含まれる食品

牛・豚・鶏レバー、牛肉、赤身魚(まぐろやかつお)

大豆や大豆製品、豆類(レンズ豆や枝豆)、小松菜、ほうれん草など

亜鉛

亜鉛は細胞の生まれ変わりに必要不可欠で、かつ不足がちなミネラルです。肌や髪の健康維持、免疫力の維持、さらには健やかな気持ちを保つなど、心身ともに重要な栄養素。不足すると味覚障害が起こることもあります。

多く含まれる食品

豚レバー、牛赤身肉、うなぎ、牡蠣、ホタテ、わかめや海苔

小麦胚芽、油揚げ、カシューナッツ、鶏卵など

将来の健康のために…カルシウム&ビタミンD

カルシウム

カルシウムの多い食材

骨や歯を形成し、精神を安定させるなどの働きがあるカルシウムは、日本の成人においては毎日約200mg不足していると言われます。
骨の新陳代謝には女性ホルモンも深く関わっているため、更年期を迎える方には特に意識的に摂ってほしい栄養素です。
また、PMSや更年期のイライラが気になる方も、カルシウムを意識的に摂りましょう。ストレスはお肌やお通じにも大敵ですから、美肌にも貢献してくれるはず。筋肉の収縮にも関わる栄養素ですから、ウォーキングやエクササイズなど体を動かすダイエット中も欠かせません。

多く含まれる食品

乳製品(牛乳、チーズ、ヨーグルトなど)、魚全般(特に小魚)、サバ缶(骨まで食べられるため)

大豆や大豆製品、小松菜、水菜

ビタミンD

ビタミンDの多い食材を使った料理

カルシウムはもともと吸収率が低い栄養素なので、吸収を助けるビタミンDも一緒に摂りましょう。また、ビタミンDには生理痛やPMSを軽くするはたらきもあります。日光を浴びることで作られるビタミンDですが、女性は日やけ防止のために日光を避けがち。食べ物で摂るようにしましょう。

多く含まれる食品

豚レバー、魚類(しらす、鮭、うなぎ、さんま、アジなど)、うずら卵、鶏卵

きのこ類(しいたけ、まいたけ、エリンギ、えのき)など

控え過ぎは老けのもと、糖質だって大切な栄養素

糖質がある食材

ビタミン・ミネラルばかりが注目されがちですが、糖質も人が生きるうえで重要な栄養素。体や脳の活動エネルギー源となるもので、極端な糖質制限は心身の不調につながります。米や小麦といった穀物や、いも類に豊富です。

糖質を極端に制限すると、疲労や集中力の低下、足りない糖質をたんぱく質で補うことによる筋肉量の減少・基礎代謝の低下といったリスクが考えられます。大人女性のダイエットは糖質制限ではなく、「食べる順番」で血糖値をコントロールするのがおすすめ。以下の記事も参考にしてくださいね。

サプリメントで底上げするのも手

サプリメントを飲む女性

食事だけですべての栄養をまかなうのは難しく、時間も手間もかかるうえ、カロリーオーバーも心配です。昔よく「1日30品目」と耳にしていましたが、実はこの数字には根拠がなく、2000年に入ってからは「主食、主菜、副菜を基本にバランスの良い食事を」という目標に差し替えられています。

ですから品目数にはこだわらなくても構いません。無理なくバランスの良い食生活を続けるためには、サプリメントや野菜ジュースなどの健康食品を上手に活用するのも賢い手です。おにぎりだけのランチの日は野菜ジュースを添えて夕飯は野菜&魚料理にする、もしくは翌日のランチを和定食にするなど、数日単位で帳尻を合わせるつもりで、ゆるやかにバランスをとっていきましょう。

更年期(メノポーズ)では、これまでとは異なる不調を体験する方が少なくありません。以下の記事ではここではご紹介しきれなかった栄養のお話をはじめ、更年期の乗り切り方をご紹介しています。ぜひ参考にしてください!

栄養を摂る時に1番大事なのは、バランス。この食材だけ食べていれば……といったことはありませんので、ぜひ記事で紹介した食材でのなかで、ご自身に足りないものを補給してあげてくださいね。

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