コーヒーかすを捨てるのはもったいない!
■手間をかけずに身近な用途で、ちょっと便利に&楽しく再利用
ドリップコーヒーを淹れた後、キッチンに残ったコーヒーかす。まだ良い香りがしているけれど、ゴミだから捨ててしまうことが多いですよね。実はこのコーヒーかす、特に時間や手間をかけなくても、ごく身近な用途で再利用することができるんです。特別な道具が必要になったり、後始末が大変になったりするような使い方ではないので、ぜひ一度挑戦してみませんか?
今日から試せる!コーヒーかすの再利用法【家事アイデア編】
さっそく、家事に活かせるコーヒーかすの再利用法をいくつかご紹介しましょう。
■効果抜群!風通しの良い場所には「しっとり消臭剤」
ドリップした直後など、まだ水分が残ってしっとりしているコーヒーかすの脱臭効果は、活性炭の約5倍もあると言われます。コーヒーかすに含まれている水分がアンモニアを溶解し、吸着・中和してくれるのです。わざわざ乾かす必要もないため、コーヒータイムの後にすぐ手軽に使うことができます。アンモニアの臭いを抑えるということで、トイレなどに置くのもおすすめです。
ただ、水分が残っているだけにカビも生えやすいので要注意。換気の良い場所に置いて、1~2日を目安に、新たなコーヒーかすと交換するようにしましょう。風の強い日などは、乾燥したコーヒーかすが飛び散らないよう深めの器に入れたり、飛び散っても片付けやすいよう新聞紙などを敷いたりしておくと良いでしょう。
■乾燥させれば使える場所も増える「サラサラ消臭剤」
乾燥させたコーヒーかすの脱臭効果は「しっとり消臭剤」ほどではないものの、それでも活性炭の約2倍あると言われます。風通しの良い場所でゆっくり自然乾燥させても良いですし、フライパンに入れて火にかければ、コーヒーの香りも楽しみながら、もっと手軽に水分を飛ばすことができます。
サラサラになったコーヒーかすは、目が細かく通気性の良い袋に入れるなどして少しずつまとめておくと、靴箱や冷蔵庫、キッチン周りなどに置きやすく、粉が飛び散ったりするのも防げて便利。ゴミ箱の中に置いて臭いを抑え、ゴミが一杯になったらコーヒーかすも一緒にゴミ収集へ出してしまうなんて使い方もおすすめです。
■土に撒くだけでOK!「ワンポイント雑草よけ」
コーヒーかすの成分には、植物の成長を阻害する働きがあるという研究結果がUCC上島珈琲株式会社より発表されています。研究では1㎡あたり10kgものコーヒーかすを散布したそうですが、実際は土が被る程度にコーヒーかすを撒けば、植物が生えにくくなる効果は得られると言います。とは言え、家庭で出るコーヒーかすの量はさほど多くありませんから、除草剤を撒くまでもないちょっとしたスペースなどにワンポイントで使うと良さそうです。
ちなみに、コーヒーかすを肥料として使うには腐葉土と混ぜて発酵させるなどの手間がかかります。鉢植えなどにそのまま撒いてしまうと、かわいがっている植物の成長を阻みかねないので要注意です。ただ、コーヒーかすをまいた1年後には、分解などの変化で肥料になってしまうため、雑草対策を持続させるには1年ごとに散布するのが良いでしょう。
■やさしい油分でピカピカに「靴磨き・金属磨き」
抽出後のコーヒー粉に含まれている油分には、靴磨き・金属磨きに適したツヤを出す、いわばワックス代わりの効果が期待できます。乾燥させたコーヒーかすを目が細かく柔らかい布袋に入れて磨いてみましょう。変色や傷などの影響が心配な場合は、まず目立たない場所を少し磨き、テストしてから始めると安心です。
リラックスタイムに!コーヒーかすの再利用法【暮らしを楽しむ編】
コーヒーかすに残った色や香りを、日々のちょっとした楽しみにもぜひ活用してみてください♪
■ほんのりコーヒーの香りを楽しむ「入浴剤」
保温や美肌などのいわゆる入浴剤的な効果は確認されていませんが、ほんのりコーヒーの香りがするお風呂はコーヒー好きにとってうれしいもの。ただし、コーヒーかすをそのままお湯に混ぜて使うと、配管トラブルなどの元になりかねません。目が細かい袋などに移してお風呂に入れ、入浴後はきちんと捨てるようにすると安心です。
■自然な色味で失敗しにくい「染料」
抽出後のコーヒーの粉を煮出した、いわば「二番煎じ」のコーヒー液は、コットンや和紙などの自然素材をベージュ~淡いコーヒー色に染める染料として使うことができ、ちょっとしたシミや黄ばみを目立たなくさせる効果も期待できます。紙や衣類などの「染めたいもの」には、まず水と牛乳(または豆乳)を同量ずつ合わせたものに1時間ほど浸け置いてから絞って干し、染まりやすい状態を作ります。コーヒー液に浸ける前に塩かミョウバンを少量溶かし、色が定着しやすいようにしておくのがコツです。
消臭剤などの用途は知っていても、コーヒーかすが「靴磨き」や「染料」になるとは知らなかったという方もいたのではないでしょうか?どの用途も「捨てる前にちょっと使ってみる」といった感じで気軽に試せますので、日頃のコーヒータイムのついでに、まずは簡単に試せるものからぜひトライしてみてくださいね。