首のシワの種類
首にできるシワには、横ジワと縦ジワの2種類あり、それぞれできる原因が違います。
では、それぞれどんな違いがあるのでしょうか?
■横向きにできる横ジワとは?
横向きに線が入っているように見える横ジワは、日常の動作を繰り返すことによってできるシワのこと。横を向いたり、下を向いたり、頷いたり……そんな動作の積み重ねがシワの原因となります。
また、スマートフォンやパソコンの操作で顔を下向きにしたまま長時間いることも、横ジワを深くする原因となります。
日常の動作だけで横ジワができてしまうのは、首の前部分にある広頚筋(こうけいきん)と呼ばれる筋肉が衰えているから。広頚筋は顎の下から胸のあたりまでつながっており、口を「イー」とした時に動く筋肉です。この筋肉は、姿勢がピンとしていればしっかり伸びていますが、姿勢が悪いと全身の筋肉の衰えで緩んで垂れてしまいます。
広頚筋は皮下組織や他の筋肉と密着していないため、一度たるんでしまうと、元の状態に戻すのはとても難しいです。
また横ジワは、年齢に関係なくできるシワなので、10代や20代の方でもできる可能性が……。さらに年齢を重ねると、そのシワが若い時よりも深く見えてしまうことがあります。
■縦向きにできる縦ジワとは
顎の裏側から喉付近まで伸びる縦ジワの原因は、主に筋肉の衰えや乾燥、紫外線などです。首の皮膚の厚みは顔の2/3程度しかなく、皮膚が薄いことから保湿機能が低いので、自ら潤いを保つことが難しい部位なのです。そのため乾燥や紫外線によってコラーゲンの働きが低下し、ハリがなくなると、たるみができてしまいます。たるみによって皮膚にシワが寄ると、それが縦ジワになってしまうのです。
また首は、紫外線対策で日やけ止めを塗っても、汗で落ちやすく、紫外線のダメージを受けやすい部分です。紫外線を浴びた肌は、外部の刺激から皮膚を守ろうとして、黒くゴワゴワとした厚い皮膚に変化します。そして、それが表面化することにより、シワやシミができてしまうのです。
ただし早めの対策を行えば縦ジワの少ない美しい首元を取り戻すことが可能です。ですが、何もケアをせずに放っておくと、そのままシワが定着してしまい、改善が難しくなってしまいます。
では、横ジワ・縦ジワそれぞれに対してどのような対策ができるのか、見ていきましょう。
今日からできる首の横ジワ予防
スキンケアでは対策がなかなか難しく、一度できてしまうと改善が難しい横ジワは、できないように予防することが大切です。
■スマートフォンやパソコンを使う時の姿勢
本来は緩やかなカーブを描いて頭を支えている首ですが、スマートフォンやパソコンを長時間使っていると、段々とうつむき加減になってきてしまうもの。その姿勢のままでいると、首にくっきりとした横ジワが刻まれてしまいます。また、そのような姿勢を長時間続けることは、首だけではなく、肩や背中にも大きな負担をかけてしまいます。
■横ジワを防ごう!姿勢のポイント
・モニター画面を目線と同じ高さにする
・足は床につける
・背筋を伸ばして、猫背にならないようにする
・骨盤を立てるようにして座る
・適度に休憩を挟み、姿勢を変える
このようなことを意識して、できるだけ正しい姿勢で作業することが大切です。
■枕の高さ
高さの合っていない枕を使うと、首の角度が真っすぐにならず、シワができてしまいます。特に高すぎる枕は、肩の下に隙間ができて、気道も狭くなります。またうつむいたような姿勢で寝ることになるので、シワを助長させてしまうことに……。
反対に低い枕や枕を使わないで寝ると、頭頂部が後ろにいきすぎてしまうため、首の疲労につながります。
寝返りを打つことを想定して、仰向け・横向きそれぞれに対応できる枕がおすすめです。幅が十分にあり、中央部が低く、両サイドが少し高い立体的なものならば、しっかりと頭と首を支えてくれます。
では、どのような状態が自分にちょうど良い高さなのでしょうか。まずはバスタオルを1枚用意して、自分に最適な高さを見つけてみましょう。
<手順>
1:枕の上にバスタオルを置きます。
2:横向きに寝て、床と鼻の中央のラインが平行になるようにバスタオルを折って高さを調整します。
3:仰向けになり、首をゆっくり左右に動かします。この時、首が違和感なく動けばちょうど良い高さになっている証拠。また、息をラクに吸える高さというのもひとつの目安です。この姿勢を保って寝ることができれば、シワができにくいうえに、疲れにくいですよ。
今日からできる首の縦ジワ対策
次に、日頃から実践できる縦ジワ対策について解説します。
■保湿
顔と同様に、首もスキンケアをしましょう。いつも顔に使っているスキンケアと同じものを使えば大丈夫。特に首は乾燥により縦ジワができやすくなるので、しっかり化粧水や乳液で保湿をすることが大切です。
首の保湿ケアを行うことでハリや弾力が生まれ、シワが目立ちにくい首元になります。しっかりスキンケアをすることで、ますます若々しい印象を与えてくれます。
■UVケア
紫外線も首の縦ジワをつくる原因のひとつ。特に乾燥している首の皮膚は、紫外線の影響を受けやすくなります。そのため、極力紫外線を浴びないことが重要。外出の際はしっかりUVケアをするようにしましょう。
日やけ止めは塗りムラ・塗り忘れがないようにしてください。また、汗をかきやすい部位なので、2~3時間おきに塗り直すのがポイント。日やけ止めのほかにも、UVカット機能のある日傘や帽子、首にストールを巻くのも効果的です。
紫外線は1年中降り注いでいるため、夏や晴れた日に限らず、UVケアは毎日の習慣にしましょう。
紫外線対策について詳しく解説した記事もあるので、ぜひ参考にしてみてください。
■ストレッチ
ストレッチをして首周りの血流を良くすることで、皮膚にハリや弾力が生まれ、シワが目立ちにくくなります。特にデスクワークが多い方は血流が滞りがちですが、上下左右に動かしたり、ぐるっと首を回したりすることで、血行が促進され、首コリの軽減にもなります。
下記記事でも、首周りのお悩み解決が期待できるストレッチをご紹介しています!
また、ヨガの「猫のポーズ」も、首元の筋肉をしっかり伸ばすことができるのでおすすめです。
<手順>
1:四つん這いになって、手首は肩の真下に、両ひざは垂直になるように足の付け根の真下に置きます。肩甲骨を軽く外側に開きましょう。
2:尾骨を下に向け、肩甲骨は少し盛り上げながら、息を吐いて背中を丸くします。頭を下に向けたら、首は脱力して視線がおなかに向くようにしましょう。
3:息を吸いながら、ゆっくりと背中を反らせます。腰は反らさずに、肩から耳を遠ざけるようにして、斜め上に伸ばします。視線は正面です。
4:ゆっくり2と3を5〜8回繰り返します。
首の縦ジワを目立ちにくくする首の洗い方
普段から洗顔やスキンケアは丁寧に行っていても、首のケアはおろそかになっているという方も多いのではないでしょうか?美しい首を保つための正しい洗い方があるんです。
首は、つい体と一緒にボディーソープで洗ってしまいがちですが、ボディーソープではなく洗顔料で顔と一緒に洗うのがおすすめ。首は汚れがたまりやすいため、丁寧に洗う必要があります。
しかし、ゴシゴシ洗いは皮膚を傷つけ、皮脂を取りすぎてしまうので、乾燥を招き、かえってシワの原因に……。シワを目立たなくするには、顔と一緒にたっぷりの泡で優しく包み込むように洗いましょう。
アテニアの洗顔料「ドレスリフト フェイシャルウォッシュ」なら、美容成分をたっぷり含んだ、濃密でもちもちの泡が、キメの隙間の汚れまで吸着してくれます。うるおいもキープし、なめらかな洗い上がりになります。
首のシワは知らないうちにできていることも多いので、気づいた時はショックですよね。ですが、早めに対策を行うことで目立ちにくくなります。暖かくなる前に、日頃のケアをしっかり行ってハリのある首元を目指しましょう。