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【医師監修】知らずに自分を傷つけてない?「自己肯定感」を意識してみよう

【医師監修】知らずに自分を傷つけてない?「自己肯定感」を意識してみよう

「自己肯定感」と聞くと、前向きでエネルギーにあふれた、キラキラした人をなんとなく思い浮かべていませんか?実は、自己肯定感はこうしたポジティブ思考とは別もの。私たち一人ひとりが心安らかに生きていくために重要な感情のひとつなのです。今回は「自己肯定感」について、また自己肯定感が低い方のセルフケア法について、医師・山下あきこ先生への取材のもと、ご紹介します。


「自己肯定感」は自尊心などとは違うもの

日差しを浴びる女性

「自分はダメだと思ってもいいじゃない」が「自己肯定感」

自己肯定感は、自尊心や自己貢献感と混同されやすい面があります。自尊心は「自分には誇れるところがある」といった風に、「自分自身を尊敬できる」気持ちです。言い換えれば「自分はすごいし、ダメじゃない」と思えるポジティブな気持ちですね。

自己貢献感とは「自分は誰かの役に立っている・何か有意義なことをできているから存在意義がある」という感情です。たとえば、お子さんの役に立とうと一生懸命子育てをする自分にこそ存在意義があると考えてしまう。それによって、お子さんが巣立っていった後に燃え尽きてしまったりするのです。

一方、自己肯定感は「役に立たないダメな自分でも良い、ネガティブな自分もあって良い」と考え、「そのままの自分を肯定して、受け入れますよ」という感情です。「肯定=否定しない」と捉えてしまい、自己肯定感を「自分をダメだと思わない」感情だと誤解したり、「ネガティブな考え方をするのは自己肯定感が足りないから」と誤解したりすることはよくありますが、実際の自己肯定感は、いわゆるポジティブ思考とは違うものなのです。

自己肯定感の低い人にはどんな特徴がある?

悩む女性

常に他人の評価を気にしてしまい、自分の幸せをつかみにくい

自己肯定感が低い方は、自分ではなく他人に自分を肯定してもらおうとします。同じことをしても、誰かに「すごいね」、「よくやったね」と言われるとうれしいですし、そうでなければ全然満足感が得られないのです。

「自分がやりたいから」ではなく、「誰かに褒められたいから」、つまり承認を得ることが行動のきっかけになってしまうので、常に他人の評価をゴールにしてしまいがちです。
たとえば就活生であれば、「私はこの仕事が好きだからあの会社へ入ろう」ではなく、「周りにすごいと言われるし、親にも褒めてもらえるからこの有名な会社に入ろう」と考えてしまう。そういう選択を繰り返して、自分のやりたい道から逸れてしまうことがよくあります。

周りの人に振り回されて無理をしてしまう

大人の女性世代には特に当てはまるのではないかと思うのですが、自己肯定感の低い方は家族や親しい人に振り回されて無理をしてしまうことも多いです。
たとえば親が「困っている」と連絡をしてきたら、仕事がすごく忙しくても無理して実家へ行ってしまう。そうしてヘトヘトになってから「よく考えたらここまでしなくても良かったな……」と思うのですね。でも「それをしないと相手に認めてもらえず、見切りをつけられるかも……」という不安があるから、つい無理をしてしまうのです。

自然と「自分へのダメ出し」が口に出てしまう

語尾が「~しちゃった」になりがちだったり、人に助けを求めるのに「そもそも私が悪いんですけど……」と自分を責めるところから話し始めたり、頑張っていることを褒められても「私なんて全然」と、素直に認められなかったり。相手を気遣ってあえて謙遜したり、ワンクッション置いたりするつもりの言葉なら良いのですが、自己肯定感が低い方は、こういう時に本気で「自分へのダメ出し」をしてしまいがちです。

他人と自分を比べて落ち込んでしまう

他人の良いところを見つけること自体は良いことなのですが、自己肯定感が低い方は「それに比べて、私はどうしてできないのだろう」と考えてしまいがちです。
たとえば、「私もあの人もフルタイムで働きながら子育てをしているけれども、あの人は家の中もきれいにしていてきちんとしている。私はどうして仕事で一杯一杯になって、家のことができないの?」といった具合です。そして、誰もそんなことは言っていないのに「私はだらしがない」、「すぐに諦めてしまう」と、勝手に上乗せして自分の行動にダメ出しをしてしまうのです。

これらの特徴に当てはまっていると感じた方は、また自身のことを責めてしまうかもしれませんが、こういった自分を受け入れてあげることも自己肯定感を持つことのひとつ。
では、これから自己肯定感を高めることはどういうことなのか、見ていきましょう。

自己肯定感は高めないといけないもの?

「低いから高めなきゃ」とは考えず、「自分をまるっと認める」と気持ちがラクに

「自己肯定感が低い自分は良くない、高めなきゃいけない」という発想は、実は先ほど挙げた「自分へのダメ出し」のひとつとも言えます。そこで「自己肯定感を高める」のではなく「自分をまるっと認められるようになる」と考えてみましょう。ダメ出しではなく、「ダメな自分でも良いんだよ」と自分の心に声をかけてあげるようなイメージですね。そういったイメージを持って自分を受け入れられるようになることで、すごくラクになると思いますし、「誰かに気に入られなくても認められなくても、私はそんな私が好きだから大丈夫」と思えるようになります。

もし仮にあなたを全否定するような人がいても、影響されて「私が悪い」と思い込まずに済むのではないでしょうか。

周りの人に対しても寛容になれて、人間関係もラクになる

「ダメな自分もそのままで良い」と思えるようになってくると、周りの人に対しても、「自分だったらこうするのに」、「どうしてできないの」と自分の基準を押し付けたり、完璧を求めたりするような気持ちがなくなって、優しい気持ちを向けやすくなるはずです。結果的に、人間関係が良くなることも期待できますね。

「自分をまるっと認める」ために、始めたいこと

ソファに寝転がる女性

無意識にやりがちな「自分へのダメ出し」に気づいてみる

まずは「自分へのダメ出し」に気づくことが重要です。
たとえば失敗した時。「またやっちゃったね」とか、「何やってんのほんと……」など、他人に言われたらとても傷つくようなひどい言葉を、自分の心の内には容赦なく浴びせてしまっていたりしないでしょうか?

そういう状況に気づくようになると、客観的に「いま、自分で自分のことを認められずに否定しているんだ」と意識できるようになります。そこで「大丈夫よ、なんとかなる!」と心の内でフォローするのももちろん良いのですが、いきなりポジティブにならなくたってOK。まずはただ「気づく」練習を重ねていきましょう。

「自分は大丈夫」と思っても、ちょっと立ち止まってみる

「私は自己肯定感も低くないし、大丈夫」と自信を持っている方でも、気づいていないだけで実は自己肯定感が持てていないということはよくあります。自分で設けた厳しいハードルをクリアできてしまうせいで、気づくきっかけがないのですね。そういったこともあって、他人に対しても厳しくなりがちです。
こういう方は、できるからと頑張り過ぎてしまったり、大きな失敗をした時により深く自分を責めてしまったりすることも。ですから「私は大丈夫」と思っても、ちょっと立ち止まって、自分にダメ出しをしていないか、完璧を求め過ぎていないか、意識してみましょう。

スケジュールは「ちょっと余裕がある」くらいにしておく

「今日1日でこれくらいこなしたい、こなさなきゃ」と思ったスケジュールよりも、少し余裕をもたせて無理せずこなせるスケジュールを目指しましょう。パンパンに詰まったスケジュールは、無理してこなしたとしても長続きしませんし、こなせなかったとなれば自分へのダメ出しにもつながってしまいます。

「今日頑張ったこと」を振り返ってみる

夜、寝る前に「今日頑張ったこと」を振り返ってみましょう。「このくらいは頑張ったうちに入らない」とNGを出す必要はありません。「仕事へ行けた」でも「朝ご飯を作って食べた」でも、自分自身が「頑張った」と思えたことなら何でも良いのです。

心の中で数え上げるだけでも、そのままの自分を認める気持ちがどんどん高まってくるはずです。さらに紙に書いていくと、文字を書く、目で見るといった形で何度も意識できるので良いですね。
これは「小さな頑張りに気づく練習」とも言えます。自己肯定感が低い方は「大きな成果を出さないとダメ」と考える癖がつきがちですが、「そうか、茶碗を洗うだけでも私頑張ったんだな」という風に、認める瞬間を少しずつ作っていきましょう。

自分に「生活が整う」ご褒美をあげる

「自分へのご褒美」というと、「夜ふかししてネット動画を見ながらお酒を飲む」といった風に、あえて不摂生をすることがよくありますね。でも、翌朝になると「私ったら何やっているの……」と我に返り、結局自分へのダメ出しにつながってしまいがちです。

それよりも「たくさん寝る」、「栄養を摂る」、「ゆっくりお風呂に入る」といった風に、生活の基盤を整えるようなご褒美をあげるようにしてみてください。それが、心を整えて自己肯定感を高めることにもつながります。おすすめの「ご褒美」は、下記記事などを参考にしてみてはいかがでしょうか?

自分を認められずに苦しんでいる人にはどう接したら良い?

会話を楽しむ2人の女性

ここまでは自分自身の自己肯定感についてご紹介してきましたが、周囲の親しい人などが、ありのままの自分を認められず、つらそうな時はどう接すれば良いのでしょうか。

能力や成果を褒めたり、コンプレックスをフォローしたりする励ましは控える

能力が高いことや、できたことの成果を褒めてしまうと、相手は喜んでいるように見えるかもしれませんが、その一方で「能力や成果がなければ褒めてもらえない」と考えるようになってしまいます。また、相手の「自分はダメだ」、「できていない」という言葉に対して「言うほどダメじゃない」、「ちゃんとできている」とフォローするのも「ダメではいけない」、「できなければいけない」という考え方につながってしまいます。

相手の「存在そのものを認める」ことを意識してみる

自分を認められずに苦しんでいる人にはまず「あなたがいて良かった」ことを伝えるように意識してみましょう。できなくても良い、頑張らなくても良い、そのままで大丈夫、と認めることが大事です。

仕事仲間などにはなかなかこうした接し方はしにくいかもしれません。それなら「その人がいることを認めている」と伝えるために、挨拶でも声かけでも会話を増やすようにしてみましょう。もう少しステップアップするなら、「髪型変わったね」、「いつもよりくるのが早いね」といった、ちょっとした変化にも気づいていることを知らせてみるのもおすすめです。

周りに振り回されてしまったり、自分へのダメ出しを繰り返してしまったり……いままで意識していなかったけれど、自己肯定感について知ることで、自分の抱える気持ちに気づいた方もいるかもしれません。私は本当に「もっと頑張らなきゃ」いけないの……?これを機に、ぜひ自分の心の内と話し合ってみませんか?

●監修者
山下あきこ(やましたあきこ)

佐賀県鳥栖市生まれ 内科医、医学博士、(株)マインドフルヘルス代表 病気を治すより、健康づくりを行う医師になることを目指して病院を辞め、2016年に株式会社マインドフルヘルスを設立。 マインドフルネス、well-being、栄養、運動、睡眠、脱依存、習慣化という7つの要素を軸にした健康づくり活動を広めている。 現在は、産業医活動、企業における社員の健康づくり研修、マインドフルライフコーチの育成、マインドフルネス森林セラピーツアー、イベント開催、執筆活動などを行なっている。

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