実現可能なのはどっち?「部分痩せ」、「全身シュッと」
決めた部位だけ意識的に脂肪を減らす、ということはできません。その意味では残念ながら「部分痩せ」をする方法はありません。
しかし!筋肉は狙った部位を集中的に鍛えることが可能です。
筋肉量を増やせば脂肪はまんべんなくゆっくり落ちていくため、首や顔といった筋トレが難しい部分もシュッとしてきます。筋トレをしたことで全体の脂肪が減った結果、部分痩せして見えることもあります。また、筋肉量が増えれば基礎代謝が上がって、痩せやすい体質に変わっていきます。
筋肉を作るのに、◯歳だから遅いということはありません。実は90代を超えても筋トレなどにより筋肉量が向上することが知られています。何もしなければ筋肉量は減るばかり……現状維持のためにも筋トレはするべきで、リラックスや快眠など美容・健康にも良い効果がもたらされます。
運動不足の方ほど、効果を実感できる
すでに筋肉量が多い方がさらに筋肉をつけるには、計算されたトレーニングと栄養が必要ですが、運動不足の方は少ない負荷でも筋肉がつきます。とは言え、いきなりムキムキになったりはしないのでご安心ください。
運動不足の方は、大きな筋肉がある下半身・背中に焦点を絞って、徐々に始めることが成功の秘訣。今回ご紹介する2つのエクササイズは、大掃除レベルで筋肉痛になる方や、運動習慣がない方にぴったりなレベルです。
まずは1ヵ月、最初のころよりラクに♪がポイント
美容と健康には筋トレ!とは思うものの、「手応えがない……いつまでやれば良いの?」、「目に見える結果がない」など、なかなか続かないものですよね。モチベーションを持ち続けるのは大変なことです。
そこで、まずはこの後ご紹介する2つのエクササイズをしてみて、「どのくらい負荷を感じるか」、「何回目でツラくなったか」を覚えておいてください。1ヵ月続ければ、最初の日よりも体がつらくないことに気づくはず。これが、筋肉が育ってきたサインです。小さな変化を見逃さずに、1ヵ月続けてみましょう!
■おなか・背中・お尻・腰回りに効く「ヒップリフト」
「ヒップリフト」はおなか・背中・お尻・腰回りの体幹にあたる大きな筋肉に効くエクササイズです。おなかの筋肉のなかでも、特に「天然のコルセット」とも呼ばれる、おなか側面の深いところにある腹横筋に効きます。ヒップアップや姿勢の改善も目指せますよ。
<手順>
最初はたくさんできなくても構いません。まず「10回×3セットを目標」に少しずつ回数を増やしていき、「1ヵ月後には20回×3セット」が視野に入ってくると素晴らしいです!
1:あおむけに寝て、膝の角度は90度、足裏全体を床につけます。両手は体の横に置きます。
2:息を吐きながらお尻を持ち上げ、肩から膝までが一直線になった位置でキープします。勢いをつけると腰を痛めますから、ゆっくり行ってくださいね。負荷を高くしたい方は、お尻を上げたらそのまま2〜3秒キープしてみましょう!
3:息を吸いながらゆっくりお尻を下げ、1の体勢に戻ります。1~3を繰り返します。
■背中・バスト・二の腕に効く「壁腕立てふせ」
腕立てふせは全身の大きな筋肉に効きますが、1回もできないという女性も多いよう。壁を使った「壁腕立てふせ」なら、通常の腕立てふせと同じく体幹、胸筋、二の腕、脚が鍛えられ、さらに回数をこなせるのでモチベーションを維持しながら継続できます。まずは10回達成を目標に、慣れてきたら10回×2~3セットがんばってみましょう!
<手順>
1:腕の長さぐらい離れて壁に向かいます。足は肩幅程度に開きます。
2:壁に手をつきます。高さは肩くらい、幅も肩幅くらいが目安です。
3:背筋を伸ばし、息を吸いながら、胸を壁に近づけるイメージでゆっくり肘を曲げていきます。
この時、「足裏全体を床につける」、「腰を反らない、後頭部からかかとまで一直線のイメージ」を意識します。
4:息を吐きながら3の初めの体勢に戻ります。3〜4を繰り返します。
1日10分体を動かす時間を増やすだけで、1日サボったとしても1週間で60分の運動と同じカロリー消費が加算されます。また、意識面の効果も無視できません。せっかく頑張っているのだからと、ちょっとだけお菓子を減らしたり、積極的に階段を使うようになったりしますし、そうしたことの集大成が結果に表れますよ。
2つのエクササイズを試してみて「もっとできそう!」と思った方は、以下の体幹トレーニングにもチャレンジしてみませんか?無理のない範囲でメニューを増やしていきましょう。