洗う前に1:「洗濯表示マーク」を確認
まず初めに、コートの種類・素材に関係なく、「洗濯表示マーク」をチェックしてみましょう。洗濯表示マークは、家庭で洗濯できるかどうか、干し方やアイロンの可否など、衣類を傷めず洗うための情報が詰まっています。
お家で洗濯できる洋服は、「水をはった桶のようなマーク」が付いたもの。数字は水温を指していて、「40」とあれば「40℃以下の水温で洗う」ことを示しています。桶の下のラインは洗濯機の水流の強さを指していて、ラインなしは通常の水流で洗濯OK、1本なら弱水流、2本ならごく弱い水流です。洗濯機の水流の強弱はメーカーによって表現が異なる(「手洗いモード」や「おしゃれ着コース」など)ので、ご自宅の洗濯機の取扱説明書などを見てみましょう。
洗濯機OKな衣類には、水をはった桶のようなマークが付いています。
手が描かれていたら洗濯機NG・手洗いはOK。水温は40度以下を推奨しています。
バツ印は、水洗い禁止、家庭洗濯NGです。
洗う前に2:準備するもの・やっておくこと
家庭洗濯がOKであることを確認できたら、おしゃれ着用洗剤やコートが入る大きめの洗濯ネット、手洗いの場合は、大きなバケツ、平干しネットなど、洗濯表示に合った準備をします。そのほか、以下のような項目は洗濯する前に確認しておくのがおすすめです。
■ボタンの破損を予防する
水牛・ナット・木・革・貝などの自然素材のボタンは、洗濯機で洗うと傷ついたり割れたりする場合があります。手洗いなら破損の可能性はぐっと下がりますが、「衣類を裏返す・折りたたむなどしてボタンを内側に」「ボタンをアルミホイルでくるむ」などの対策をとると安心です。ただし、陶器・ガラス・革などでできた特殊なボタンは、取り外して洗うことをおすすめします。
■目立つ汚れは先に洗剤をつけておく
汚れが目立つ部分は、洗濯前におしゃれ着洗剤などをつけた歯ブラシなどで、生地を傷めないように軽くトントンと叩いておきましょう。この段階では洗剤を浸透させておくことが目的なので、汚れが落ちなくてもかまいません。終わったら間を置かずに洗濯をします。
■洗濯表示で、干し方を確認しておく
コートの干し方は主に以下のような洗濯表示マークがついています。
洗う前に3:コートの種類別の注意点
コートは形状がさまざまなので、形によって洗い方にちょっとしたコツがあります。ここではコートの種類別に洗い方のポイントをご紹介します。
■コートの種類別!洗い方のポイント
ウールコート・Pコート(ウール)
ウールは熱や水で縮みやすい素材です。できるだけ洗う時間は短く、裏返してやさしく押し洗いしましょう。脱水の時間も短くするのがポイント。心配な場合はクリーニングへ出しましょう。
ダッフルコート
ダッフルコートはボタンの代わりに、トグルと呼ばれる留め木のようなものが付いているものが多いです。トグルを傷つけないよう、コートを裏返しもしくは折りたたんで、トグルが内側にくるようにして洗いましょう。
モッズコート
ファー付きの場合は、ファー部分を取り外してから洗います。
トレンチコート
付属品の多いトレンチは、難易度が少し高め。ベルトやフラップなど、外せるものはすべて外して洗いましょう。シワにもなりやすいので、心配ならクリーニングへ。
基本のコートの洗い方(手洗い)
いよいよ洗濯です!ここではコートの手洗い方法をご紹介します。
しっかりと脱水がかけられない素材の場合は、干してから乾くまでに時間がかかります。風通しの良い場所で干すか、扇風機の風をあてるなど、工夫してみてくださいね。
■手洗いの手順
1:ファスナーやボタンは閉じて、ボタンが内側にいくように、裏返すか、畳んでから洗濯ネットに入れる。
2:大きなバケツや洗面ボウルに水をためて、適量のおしゃれ着洗剤を加える。
3:こすらないように注意しながら、やさしく押し洗い。
4:洗濯機で30秒~1分ほど脱水し(ぬれつり干し表記がある場合は脱水しない)、洗濯表示に合わせて干す。
寒い冬をともに過ごしたコート、次の出番でもキレイな状態で登場させたいですね。洗濯表示の洗い方をしっかり守っておけば、お家で洗うことも意外と難しくありません。衣替えの季節、ぜひお家で実践してみてくださいね♪