そもそも「イースター」って?
イースターは、春分の日の後、最初の満月の次の日曜日に行われるキリスト教のイベント。十字架にかけられたイエス・キリストが復活の奇跡を遂げたことを祝い、復活の象徴とされる卵や繁栄の象徴とされるウサギのモチーフで飾り付けをしたり、卵料理を味わったりします。
イースターのカラフルな卵飾り「イースターエッグ」は、実は身近な食材でも手軽に作れるアイテムなのです。
大人のイースターエッグはナチュラル素材でおしゃれがコツ
イースターエッグといえば、パステルカラーのカラフルなデザイン。生卵に小さな穴を開けて中身を抜き、卵の殻を絵具や食用色素で染めて……という作り方を聞くと、ちょっと大変そうですよね。でも、ゆで卵を使えば、生卵や壊れやすい卵の殻を慎重に扱わなくてもOK!しかも、卵は身近な食材で簡単に着色できるんです。食材で染めるからこそのスモーキーな色合いで、大人のインテリアにもマッチするイースターエッグを作ってみませんか?
野菜などの食材には、色素が強く、酢や塩で色を定着させることで布などを染色できる品種があります。植物の色素を利用する「草木染め」といえば、耳にしたことがあるのではないでしょうか?
では、主な「食材と色の組み合わせ」を見てみましょう。
■食材と色の組み合わせ
白い卵の殻も、下記のような食材で色をつけることができるのです。
続いては、紫キャベツを使った水色のイースターエッグと、ターメリックを使った黄色のイースターエッグ作りに挑戦してみましょう。ここでご紹介したどの食材・色でも、紹介した方法と同様の工程で染められます。
イースターエッグの作り方
■材料・道具
・卵…2つ(2色分、あらかじめ固ゆでにしておきます)
・色をつける食材…適量(今回は紫キャベツの葉約1枚、ターメリック大さじ1を使用)
・水…約120mL×2
・塩…大さじ2×2
・酢…大さじ3×2
・ビーカー、グラスなど卵と染色液が入る容器(染色液が不足しないよう、できるだけ卵がぴったり入るもの。今回は200mLのビーカーを使用)
・小鍋、ボウル、ざる…各1つ
・キッチンペーパーなど…適量(染色液をふき取るので汚れてもOKなもの)
■作り方
1:青・黄の染色液を作る
紫キャベツの葉を鍋に収まりやすい大きさにカットし、水、塩、酢と一緒に鍋に入れ、沸騰させます。そのまま弱火で30分ほど煮つめたら染色液の完成。キャベツの葉をざるなどで漉して、常温まで冷まします。
あらかじめ粉末になっているターメリックは、ボウルなどで水、塩、酢と混ぜ合わせておきます。
■2:卵を染める
ビーカー、グラスなどに殻を剥いていない状態の茹で卵をそっと入れ、染色液を卵がすっかりかぶるまで注ぎます。大きすぎる容器だと染色液が足りなくなりますから、できるだけ卵がぴったり入る容器を選ぶのがポイントです。
3:好みの色になるまで数時間置いておく
染色液をこぼしたりしないように注意しながら、しばらく置いておきましょう。
卵が浮いたままの状態で放置してしまうと、水面に出た部分が染め残ってしまうので、染めている間はこまめに沈めるか、重しを乗せる、一杯まで液を注いで蓋をするなどして、卵が浮いてこないようにしましょう。
青(紫キャベツ)は酢の影響によって、最初は液色も卵の色もピンクに近くなりますが、引き上げると青い色に落ち着きます(液色も時間が経つと徐々に青くなります)。
黄(ターメリック)の染色液は粉が沈みやすいので、時折卵を回すようにして染色液をかき混ぜるとムラが出にくくなります。
指などに染色液の色がついても洗えばすぐに落ちますが、気になる方はゴム手袋などをして作業しましょう。ただし布や紙などは、染色液の色がつくと取れにくいので要注意です。
4:仕上げ~完成
卵を染色液の水面から少し出して殻の色をチェックし、好みの濃さになったら引き上げます。今回は3時間程度浸けたところで引き上げました。キッチンペーパーなどで卵に残った染色液をふき取り、乾燥させます。しっかり乾燥するまでは、卵同士の色もお互いに移りやすいので、触れ合わないよう注意しましょう。
手作りイースターエッグを飾って楽しもう!
出来上がったイースターエッグは、茹でてから3日程度(室温の場合)日持ちしますので、食べてしまう前に飾って楽しんでみましょう。
■ドライフラワーと組み合わせて
食品で染めたスモーキーな色合いは、ドライフラワーとも相性ばっちり。明るいパステルカラーのイースターエッグとは一味違う、大人ならではの華やかさは抜群におしゃれ!イースターエッグと同系色の鮮やかな花や、より淡い色の花をもってくるとまとめやすいでしょう。
■リース枠やコースターを「巣」に見立てて
鳥の巣をイメージした飾りはイースターの定番のひとつ。100円ショップなどで手に入るリース土台やカゴ、縁が立ち上がったコースターなどを「巣」に見立てれば、身近なアイテムでイースターらしさを演出できます。ナチュラルカラーのペーパーパッキンなどを組み合わせるのもおすすめです。
■リボンを巻いたり、ウサギのアイテムと組み合わせたり
イースターエッグにリボンを巻くだけでも、ハッピーな雰囲気があふれる素敵なディスプレイに。卵がつるつるして巻きにくいようであれば、卵の接地部分に両面テープを貼り、リボンを固定してから結ぶとズレにくくなります。同じくイースターの象徴であるウサギのアイテムと組み合わせるのもおすすめですよ。
イースターを終えた卵たちは少し色移りしていることがありますが、食材で染めているのでそのまま食べてOK。茹ででから3日程度(室温の場合)を目安においしくいただきましょう。ただし、殻が割れたり、ヒビが入ったりした場合はその日のうちに食べ、いつヒビが入ったかわからないものは食べるのも控えるようにしましょう。
身近な食材だけで簡単に挑戦できて、卵もそのまま食べることができるイースターエッグ作り。布などを草木染めしてみたい方の「お試し」にもぴったりです。いつもは捨ててしまう玉ねぎの皮や、余らせて風味が飛んでしまったワインなども活用して、エコでおしゃれなイースターエッグを作ってみてくださいね♪