チョコレートは心に効く妙薬
チョコレートの健康効果といえば、カカオポリフェノールによる抗酸化作用がおなじみ。しかし、チョコレートの効能はそれだけではありません!ストレスを軽減する、前向きな気持ちにする、また、幸せホルモンとも呼ばれるセロトニンの生成を助けるなど、メンタル面にも良い効果があることがわかってきました。
ただし、そうした効能を発揮するのは、厳密に言えばチョコレートではなく、原材料であるカカオ豆に含まれる、カカオポリフェノールや必須アミノ酸などです。したがって、上記のような効果を期待するなら、カカオ豆がふんだんに使用されている「高カカオチョコレート」を食べるのが良いでしょう。
深い味わいを「テイスティング」で感じよう
心や体に働きかけるチョコレートの食べ方は、「1日に1〜2片くらいの高カカオチョコレートを、毎日続ける」のが良いようです。チョコ好きとしてはちょっと物足りない量ですが、テイスティングの作法を身につければ、複雑な味わいを堪能できて少量でも満足感を得られます。
■知ればもっと楽しめる!テイスティングの正しいポイント
カカオの配合率や産地・品種によって、香り・苦味・甘味・酸味のバランスに個性があるのが、本格的なチョコレートの魅力。初めてのテイスティングなら、カカオの配合率に差がある2〜3種類を用意すると、違いを感じやすくておすすめです。
■五感によって堪能する
テイスティングでは、五感を使ってチョコレートを堪能します。まずはチョコレートの色やツヤを観察して、その色合いを楽しみましょう(視覚)。次に、指でチョコレートを割って音を聞きます(聴覚)。適温のチョコレートは耳に心地良いパリッとした音をたてます。そして、鼻の側に持っていき、チョコレートの香りを胸いっぱいに吸い込みます(嗅覚)。
いよいよ実食です!チョコレートを口に含んだら、噛まずに舌の上にのせて、体温でゆっくりと溶かし、苦味や甘味、酸味のバランスが変わっていく様子を楽しみましょう(味覚)。口を閉じて鼻で息を吸い込んだり、口笛を吹くように唇をすぼめて口から細く空気を吸ったりすると、香りの変化も感じ取れるはずです。
高級なチョコレートの味わいは、「華やかなフローラルの香り」、「ローストアーモンドのような香ばしさ」、「シナモンのようなスパイシーさ」といった、さまざまな表現がなされます。初めのうちは、そうした解説がついているチョコレートを選んでテイスティングして、感覚をつかむと良いでしょう。
チョコレートはダイエットの大敵……ではなかった!
チョコレートは好きだけど、吹き出物も気になるし、体重も増やしたくない……と我慢していた方に朗報です!チョコレートはダイエットや美容にマイナスではなく、むしろプラスに働くという研究結果もあるのです。
■チョコレートがダイエットや美容にプラスな理由
・チョコレートに含まれる脂質「カカオバター」は吸収率が低く、体脂肪になりにくい
・「カカオバター」には、血圧の上昇を抑えて、コレステロール値を低下させるはたらきもある
・濃厚な味と甘い香りによって、少量で満足感が得られる
・カカオは食物繊維が豊富なため、高カカオチョコレートは便秘予防が期待できる
・チョコレートと吹き出物には関連性がない(これには「関連性あり」との報告もあるため、今後の解明が待たれます)
なんとなく抱いていたチョコレートのマイナスイメージが変わったのではないでしょうか?
とは言え、チョコレートケーキやチョコクッキーなど、チョコレート単体ではないチョコ“系”スイーツの多くは、バターや乳脂肪分、砂糖がしっかり入っています。また、板チョコのようなチョコレート単体のものでも、カカオよりも砂糖や植物油脂の配合が多いタイプがあります。これらはたまに食べる分には許容範囲ではあるものの、やはりダイエット中には不向きです。
チョコ選びのひとつの目安として、食品表示のラベルをチェックしてみてください。食品表示は、原材料に占める重量の割合が多いものから順に書かれています。真っ先に「砂糖」やそのほかの記載があるものは避けて、「カカオマス(=カカオ豆の胚乳を加工したもの)」が筆頭になっているものを選んでみると良いでしょう。
食べごたえのあるチョコスイーツが欲しい時には、高カカオチョコレートとオートミールを使って自作するのがおすすめ。詳しいレシピやオートミールの栄養は、こちらで解説しています。簡単でおいしいので、ぜひ作ってみてください♪
気分を上げてくれて、しかも美容にも良い効果が期待できるチョコレート。だからと言っていくら食べてもOKとはいきませんが、毎日・少量のチョコレートは私たちの心身を健やかに保ってくれそうですよね。
ぜひ、日常に取り入れてみてはいかがでしょうか?