家ヨガで、出かけられなくても体を動かそう
■顔のたるみ改善も!?家ヨガにはうれしいポイントがたくさん!
深い呼吸とともにゆったりと体を動かすヨガは、体力づくりや美容効果、ダイエットのほか、疲労回復やストレスの軽減、リラックスなど、さまざまな効果が期待できるとされています。ほかの運動のように大きな物音を立てないので、家で取り組みやすいのもおすすめポイントのひとつです。
また、美容が気になる方にすすめなのが、東洋医学で言う経絡(けいらく)の、「胃経(いけい)」と「脾経(ひけい)」を意識したポーズ。経絡とは体の「エネルギーの通り道」のようなもので、その中でも体の前面を流れる胃経と脾経は、ヨガで刺激することによって顔のたるみ改善が期待できます。
■初めての家ヨガ、何を用意すれば良い?
ヨガと言えば、フローリングの床にヨガマットを敷いて行っているイメージをされる方も多いかもしれません。ヨガマットは床への衝撃を吸収したり、手足を滑りにくくしてグリップを向上させたり、床に汗を垂らさないなどの衛生面からも、用意したいところです。専用品を購入する前に試してみたい方は、バスタオルやゴザなどで代用する方法もありますが、床の上で滑ってしまうと危ないですから、滑り止めテープを貼るなどの対策をしておきましょう。
服装は専用のウェアでなくても、ストレッチが効いて動きやすい服であればまずはOK。デニムやフード付きの服など、服自体が重くかさばるものは避けたほうが良いでしょう。足元は裸足のほうがグリップもよくポーズを取りやすいですが、冷えやすい方などは滑り止め加工付のヨガソックスなどを使うと良いでしょう。
■夜、テレビを観ながらやっても良いの?
街のヨガ教室が、朝から夜までオープンしているように、ヨガに取り組むのは自分のタイミングでOK。そんな中でも、おすすめはやはり朝。ヨガでまず体を動かすことで心身が目覚め、1日を前向きに取り組む気持ちが生まれます。
そしてテレビを観ながらダラダラ「ながらヨガ」をするより、15分ほどの短時間であっても集中して取り組んだほうが、体も心も充実させられます。
続いては、上半身・下半身に分けて、脾経・胃経を刺激し、気になる部分をスッキリ美しくする効果が期待できるおすすめのポーズを、ヨガインストラクター・MEG先生の監修のもとご紹介していきます。
初心者の方は、ポーズを取る際には無理のない範囲でやってみてください。
※妊娠初期にヨガをする場合には医師の許可があれば可能です。
二の腕、肩こり……上半身をスッキリ!させるポーズ
■肩こり改善・血行促進:立位の開脚前屈(プラサリーターパドッタナーサナ)
肩こり改善に加えて、顔周りの血行が促されるので美肌効果、美髪効果も期待できます。
<手順>
1:両脚を肩幅の2倍くらいに開いて立ちます。
2:背中で指を組んで、おなかに力を入れながら深く前屈します。
POINT
つま先は正面向きで足の指を開き、親指の付け根までしっかり床につけること。前屈する時は胸を開いたままキープして、背中が丸まらないように気をつけましょう。
余裕があればこぶしを頭のほうに下げてみましょう。
■二の腕の引き締め・むくみ改善:牛面のポーズ(ゴムカーサナ)
二の腕の引き締め、肩こり改善、外もものハリやむくみの改善が期待できます。
<手順>
1:右脚を上にした横座りから、右脚を前に伸ばし、ひざを曲げてかかとを左のお尻に引き寄せます。
2:左ひざの上に右ひざを重ね、お尻を持ち上げて、左腕を背骨に添わせます。
3:右手で左肘を引き寄せ、下から左手をつかみます。呼吸を続けて吐く息で肘を上下に引っ張り合いながら、腕を入れ替えて繰り返しましょう。
POINT
背中で両手をつなげない方は、タオルやヨガベルトを使ってみてください。
■背中のハリ解消・心もポジティブに:猫の伸びのポーズ(ウティタ・ビダーラアーサナ)
肩こり改善や背中のハリ解消、二の腕のむくみ改善などに加えて、呼吸が深くなり、心もポジティブにさせてくれるポーズです。
<手順>
1:四つん這いになって両手を前につき、お尻を上に突き上げながら、手を手前から奥へむかってスライドさせます。
POINT
胸とあご(苦しい場合はおでこ)を床につけ、深くおなかで呼吸します。
美姿勢、ヒップアップ……下半身をスッキリ!させるポーズ
■下半身の引き締め:ローランジツイスト(パリヴリッタ・アシュヴァ・サンチャラアーサナ)
下半身の引き締めや、全身のむくみ解消が期待できるポーズです。
<手順>
1:右脚をひざの下に右足首がくるように立て、すねは床と垂直にします。
2:左脚は後ろに伸ばし、足の甲を床につけます。
3:手は肩の下へ、指を立てて床を押すような形(カップハンズ)にしておきます。
4:息を吐きながら上体を左にねじり、右手を上に上げます。反対側(左脚を立て、右脚を後ろに伸ばす)でもやってみましょう。
POINT
後ろに伸ばしているひざが痛い場合は、タオルなどを敷いてサポートすると良いです。また、生理中やお食事後すぐの場合は、ねじりを加減しましょう。
■姿勢改善:らくだのポーズ(ウシュトラアーサナ)
腰痛や肩こり改善、姿勢改善が期待できるポーズです。胸をしっかり開くので、心もポジティブにさせてくれますよ。
<手順>
1:ひざ立ちになって、足の幅をこぶし1個半くらい空けます。
2:手をかかとに当て、胸を開くようにして体の前側を伸ばします。
POINT
反り過ぎてきつい場合は、かかとではなく腰に手を当てて胸を開いてみましょう。
■ヒップアップ:橋のポーズ(セーツ・バンダ・ハルザンガーサナ)
姿勢改善やヒップアップの効果が期待できます。こちらも胸が開くので、心もポジティブにさせてくれるポーズです。
<手順>
1:肩と後頭部を床につけてひざを立て、そのままあごを引いて腰を持ち上げます。
2:足の裏で床を押すようにして、ひざ同士が平行になるようにキープします。
POINT
姿勢キープがきつい場合は、ヨガブロックや同じくらいのサイズのものを腰の下に置いて支えてみましょう。ヨガブロックのサイズは基本的に縦23cm×横15cm前後、高さ(厚み)は約7.5cmと約10cmのパターンが多く、ポーズに合わせて置く向きも変えて使用します。
ヨガ初心者にとって、体を追い込むようなやり方はケガのもと。ポーズを作る際やキープする間に痛みが出てきたら、深追いせず止めるようにしましょう。また、生理中や体調の悪い時のヨガも避けたほうが良いと言われます。無理はせず、気持ち良く体を整えていきましょう!
- ●監修者
MEG先生 -
ヨガインストラクター。幼いころよりダンスや競泳など、スポーツに勤しむ。20代半ばで重度の腰痛に悩まされ、体のケアのためにヨガと出会う。自身の怪我を通して学び始めた解剖学をメインとしたレッスン提供や、腰痛改善のパーソナルレッスンも担当している。ヨガ哲学も学び、「あなたがあなたらしく生きる為のヨガ」を伝えている。