ヘルスケア&ダイエットの大敵!食後血糖値の乱高下
ご自身の血糖値について、意識したことはありますか?血糖値とは、血液中の糖分の量を示す数値のことで、食事を摂ると上がり、健康な方なら2時間程度で元に戻ります。血糖値は1日の中で穏やかに上下し、その際は体調にも変化がないため、あまり気にしたことがない方もいらっしゃるかもしれませんね。
近年の40代〜50代に多いと言われるのが、食後に血糖値が急上昇・急降下する「血糖値スパイク」です。時間が経てば平常値に戻るため、健康診断では見つけられない血糖値の異常です。
生活習慣病である「糖尿病」は、血糖値が安定せず、正常な値を超えた状態が続く疾患です。
■食後の強い眠気、それ血糖値スパイクかも?
食後に眠くなるのは誰もが経験することですが、抗えないほど強い眠気が頻繁に起こるなら「血糖値スパイク」かもしれません。この時、身体の中では血糖値の乱高下が起きていて、実はとても負担がかかっています。
「血糖値スパイク」を日々繰り返していると、正常に処理できなかった糖によって体内の「糖化」が進みます。「糖化」はくすみやシミ、シワなどの老化を招くほか、骨粗しょう症、認知症などの病気を引き起こす原因のひとつになり得ます。
逆に言えば、食後の血糖値を抑えることは、さまざまな疾患のリスクを抑えることにつながり、さらにはお肌にも身体にも良い影響が期待できるということです。
セカンドミール効果とは
「血糖値スパイク」のような血糖値の急上昇・急下降が起きると、ご飯の後はものすごく眠い、午後はイライラしてしまう、空腹だと反動で一気に食べちゃう……といった症状があらわれることがあります。若い頃とは違うのだからしんどくても仕方ない……で済まさず、食事の内容を見直してみるとラクになるかもしれません。今回ご紹介する「セカンドミール効果」も有効です。
セカンドミール効果とは「いまの食事が次の食事の血糖値にも影響すること」を言います。たとえば食物繊維たっぷりの朝食を摂ると血糖値の上昇は緩やかで、しかも、ランチでの血糖値上昇も抑えます。
■セカンドミール効果を狙うために、朝食は何がおすすめ?
朝食に食後血糖値が穏やかになる食べ方をすると、その効果はランチ時にも継続します。まずは朝食の内容から見直してみませんか?
忙しい朝には、食物繊維も一緒に摂れる雑穀ご飯、玄米、全粒粉パンやそばがおすすめ。また、オートミールは、白米のおよそ18〜19倍の食物繊維を含むため、セカンドミール効果を狙うのにもぴったりです。
白米や精白した小麦粉(うどんやパン)を摂る際には、意識して食物繊維も一緒に摂りましょう。たとえば、白米の前におみそ汁で野菜を食べる、うどんのトッピングはわかめや山菜にする……など、ほんのちょっと意識を変えるだけでも違います。
オートミールを使ったレシピも紹介していますので、ぜひこちらもご覧ください!
続けるコツは「融通をきかせること」
極端な食事制限は体調を崩す原因に……。ご自身の体調に沿った食事を都度取り入れるのが続けるコツです。なかでも、セカンドミール効果は「食物繊維をしっかり摂って次の食事に良い影響を与える」という、比較的自由度が高い健康法と言えます。
たとえば、飲み会があったなら翌朝はおかゆで胃腸を休める、ランチが外食なら朝食をオートミールにしてセカンドミール効果を狙うなど、その時々で調整できるようになると良いですね。できる時にできるだけ意識してみましょう!
食事の内容を工夫するだけで、ある程度の血糖値コントロールは可能です。食事の最初は食物繊維が豊富な野菜を食べる(ベジファースト)、ドカ食いや早食いを避ける、食後15分を目安に歩いたり食器を洗ったり「腹ごなし」するなどは、食後血糖値の上昇を抑える良い習慣です。セカンドミール効果と合わせて試してみてくださいね♪