“ディナー兼お茶会”が楽しめるハイティーが流行の兆し
ハイティーとは18時くらいから始めるディナーとお茶を合わせた時間のこと。どちらかといえば食事の意味合いが強く、塩気のあるフード(セイボリー)、肉料理などのメイン料理、スープ、デザートなどが並び、アフタヌーンティーでも見たことのある3段オードブルスタンドも供されることがあります。
飲み物はコーヒー・紅茶に加えて、食前酒やワインなどのアルコールも選べます。アフタヌーンティーより遅い時間に優雅な時を過ごせることから、日中忙しい方やスイーツだけでは物足りない方から人気を集めています。
ハイティーとアフタヌーンティーとの違い
アフタヌーンティーはイギリス貴族間のお茶会が広まったものです。ハイティーは北イングランドとスコットランドの労働階級者や農民による、仕事終わりに夕食とお茶を楽しむ習慣からきています。
また、アフタヌーンティーがスイーツ中心であるのに対して、ハイティーはお肉やスープなど食事が中心。そのため「ミートティー」とも呼ばれています。
ちなみに、ハイティーの「ハイ」は高さのある食事向きのテーブル(=ハイテーブル)を指しています(ハイカロリーだからという説もあります)。低いテーブル&ソファでゆったりとたしなむアフタヌーンティーとは対照的です。どちらもくつろぎの時間ですが、生活スタイルの違いが反映されている点が興味深いですね。
ハイティーのマナー、どこまで気にする?
ハイティーは仕事終わりの「食事とお茶」を楽しむのが本来ですから、自由度の高い食事です。「これぞハイティー!」という厳格な定義がないため、特別なマナーもありません。レストランやラウンジなど、ハイティーを楽しむ場の雰囲気にあわせて振る舞えばOKです。
■3段スタンドの順番も、おいしさ優先でOK!
3段スタンドで供される食べ物は、下段に塩気のあるもの、上段にはデザートがあるのが原則です。基本的にはメインからデザートへ進めていくイメージで、下から上へ順番にいただきます。ただし、温かいもの・冷たいものは、おいしいタイミングを逃さないように先に食べて構いません。
ちなみに、3段スタンドは狭いテーブルを有効活用するためのアイテムなので、広いテーブルなら本来は使わないものなのだとか。とは言え、3段に並べられたおいしいものに目移りするのはハイティーのワクワクのひとつ。テーブルの広さに関係なくあるとうれしいものですね。
優雅に見える♪紅茶の飲み方
紅茶はアフタヌーンティーでもハイティーでも登場する重要アイテムです。ホテルのラウンジやレストランでも違和感のない、キレイに見える飲み方をご紹介します。
ティーカップは片手持ちが基本。ハンドル(持ち手)は指を入れず、指をそろえてつまむように持つとキレイです。また、反対側の手をカップの底に添えることもしません。
両手で食器を扱う和食に慣れていると、片手でカップを持つことに不安を覚えるかもしれませんが、紅茶は洋食のマナーに合わせるのがおすすめです。ただし、危なっかしいと感じるなら、ハンドルに指を入れたり手を添えたりしても構いません。また、背筋を伸ばすことを意識するだけでも、とても優雅に見えますよ。
ハイティーのディナーとお茶を融合させたスタイルは、アフタヌーンティーとはまた違う魅力があります。夕方以降に優雅な時間を過ごしたい時には、ハイティーがぴったりです。心地良いひとときを楽しむために、マナーや順番にこだわりすぎずハイティーを満喫してみてください。