プロテインで美肌?その理由とは?
プロテインはたんぱく質で、骨や筋肉、髪、爪、肌の主要成分。体を丈夫に保つだけではなく、キレイな髪や爪、美肌を保つために必要な栄養素です。
また、肌のハリや弾力に欠かせないコラーゲンもたんぱく質から作られるので、プロテインの摂取は、若々しい美肌作りにもつながります。
特にダイエット中の方は、カロリー制限をした結果、たんぱく質が不足しがちです。たんぱく質が不足すると、肌が乾燥したりツヤがなくなったり、髪の毛の潤いがなくなりパサついたりします。そういった不調を防ぐために、プロテインでしっかりたんぱく質を補うようにすると良いでしょう。
さらに、プロテインは更年期を迎える大人女性にも有効だといわれています。40~60代では若い時に比べて筋たんぱく質の合成反応が遅くなり、筋力が低下しやすいためです。筋肉を健康に保つため、たんぱく質は欠かせない栄養素なので、普段の食事にプラスしてプロテインを積極的に摂取することをおすすめします!
プロテインの種類と効果的な摂り方
プロテインは大きく分けて3種類あります。それぞれ原料が異なり、効果も違うため、目的に合わせて摂取しましょう!
■ホエイプロテイン
ホエイプロテインは牛乳に含まれるたんぱく質です。ホエイとは、ヨーグルトの上澄みにできる液体の部分で、牛乳から乳脂肪分やカゼインを取り除いたもの。栄養が凝縮されていて、母乳の成分に近いのがホエイプロテインです。さらに、筋肉を作るために必要な必須アミノ酸が豊富に含まれており、運動に必要なエネルギーを生み出したり、疲れた筋肉を回復させたりする効果が期待できます。
また、ホエイプロテインは、吸収のスピードが速いという特徴があるため、たんぱく質が不足しやすい運動直後に摂取すると◎。運動直後に飲むことで、筋肉の回復を促すことができると言われています。
■カゼインプロテイン
ホエイプロテインと同じく主成分は牛乳ですが、性質が異なります。乳たんぱく質の約80%を占めるカゼインはヨーグルトやチーズなどを固める乳固形分のひとつ。ホエイが水溶性なのに対し、カゼインは不溶性で固まりやすい性質があります。そのため、体内にゆっくりと吸収されます。
カゼインプロテインは腹持ちが良いので、特にダイエット中の方におすすめ。夕食や寝る前などに飲めば、その後の空腹感を抑える効果が期待できます。また、脂質の高いデザートやパンなどの代わりにプロテインを摂ることもおすすめです。1日3食のうち1食をカゼインプロテインに置き換えたり、間食として取り入れれば、カロリーを抑えながら、しっかりたんぱく質を補うことができますよ。
速い吸収スピードで筋肉を回復させるホエイプロテインのメリットと、ゆっくりとたんぱく質を体内に取り込むカゼインプロテインのメリットを効率良く取り入れるには、両方をミックスして摂取すると良いでしょう。
■ソイプロテイン
ソイプロテインの原料は大豆で、大豆に含まれるたんぱく質を粉末にしたものです。カゼインプロテインと同様にゆっくり吸収されて腹持ちがとても良いので、ダイエットをしている方におすすめ。ソイプロテインは植物性のプロテインなうえ、大豆イソフラボンも含まれているため、美肌や女性らしい体をキープすることにも一役買ってくれます。
またイソフラボンは更年期のつらい症状を軽減したり、骨粗しょう症を予防したりしてくれるので、大人女性は積極的に摂りたい成分ですね。
ソイプロテインもカゼインプロテイン同様、間食の代わりや寝る前に飲むのが効果的です。また乳糖不耐性の方には動物性のプロテインは合わないので、ソイプロテインがおすすめです。
おいしくキレイに!プロテインアレンジ
■美容のために
イソフラボンが含まれているソイプロテインに、抗酸化作用のあるビタミンAが豊富なカボチャやニンジンなどの野菜をプラスしてシェイクにしてみましょう。
さらに、えごま油やアマニ油を加えれば、ビタミンAの吸収が高まり、栄養を効率良く摂取することができます。
■ダイエットのために
ダイエットを目的にするなら、カゼインプロテインをアーモンドミルクに溶かし、黒ゴマを加えましょう。黒ゴマにはビタミンB1が含まれているので、エネルギーを効率的に使うことができます。
■シェイプアップのために
適度な筋肉を付けてシェイプアップを目指すなら、ホエイプロテインがおすすめです。ミキサーにかけたバナナをプラスすると、筋肉の増強に必要な糖質も同時に摂取できますよ。
今回は、プロテインの美容・健康効果をご紹介しましたが、プロテインはたくさん摂れば摂るほど良いというわけではありません。厚生労働省が定めている「日本人の食事摂取基準※」によると、たんぱく質の摂取推奨量は30代以上の女性で1日50gですので、ほかの食事で摂取するたんぱく質量も考慮して調整しましょう。体内で利用されなかった余分なたんぱく質は、消化不良となり肝臓や腎臓に負担をかけることも……。また、中性脂肪も蓄積されます。そのため、日頃の食事でたんぱく質をたくさん摂っているという方は、過剰摂取にならないよう気を付けてくださいね。
プロテインを摂るタイミングや適量を知り、ダイエットや美容に役立てていきましょう!
※参照
厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版)」策定検討会報告書
Ⅱ 各論 1 エネルギー・栄養素 たんぱく質
たんぱく質の食事摂取基準