春先に肌トラブルが増えやすい5つの理由
暖かく過ごしやすい日が増え、気持ちがウキウキとする季節ですが、春の強い風や乾燥した空気など、肌にとっては過酷な環境です。春先に肌トラブルが多発する理由には、大きく5つの原因が挙げられます。まずは原因から探っていきましょう。
■原因1:肌のバリア機能が低下
寒暖差による刺激で、“肌のバリア機能”が低下し、肌トラブルを起こしやすくなります。“肌のバリア機能”が低下することで、肌は水分が保てなくなり、カサついた乾燥状態に。
■原因2:花粉やPM2.5などの外的刺激
春の強風が吹き始め、スギやヒノキの花粉、PM2.5などのアレルゲンが飛散。“肌のバリア機能”も低下しているため、さまざまな肌荒れが起こりやすくなります。
■原因3:ティッシュペーパーやマスクなどの摩擦刺激
花粉による影響で、目のかゆみ・くしゃみ・鼻水などが起こりやすいため、何度も鼻をかんだり目をこすったり、マスクの取り外しなど、肌を摩擦することでダメージを与えてしまいます。
■原因4:紫外線量の増加
春先から少しずつ紫外線量が増え始めます。紫外線は、シミやソバカスの原因になるだけでなく、シワやたるみなどの肌老化や乾燥など、さまざまな肌トラブルを引き起こします。
■原因5:新年度に向けての不安やストレス
環境の変化や、新しい人との出会いが増える新年度。新生活に向けての不安やストレスなどにより、ホルモンのバランスが乱れ、肌トラブルを起こしやすくなります。
花粉シーズンのスキンケアのポイント
花粉シーズンは、普段は肌トラブルの少ない人でも敏感肌になったりすることがあります。お手入れの際に“カサつき”や“ピリつき”を感じたら、毎日のスキンケアを見直してみましょう!次に、洗顔や保湿ケアについてのポイントをご紹介していきます。
■~クレンジング&洗顔編~
POINT1:肌への刺激を避ける
花粉時期のスキンケアで重要なのが、肌への刺激を避けること。クレンジングや洗顔の際に、強くこすったり、爪を立てるのはNGです。指の腹を使い、軽く滑らせるようにして、優しく洗いましょう。
POINT2:洗顔料は十分に泡立てる
洗顔の際は、洗顔料をたっぷりと泡立てること。肌の上で泡を転がすようにして、余計な皮脂や汚れをからめとります。泡立てないタイプの洗顔料の場合は、肌の上でクルクルと指を滑らせるようにして、なじませるように洗います。
POINT3:ぬるめのお湯で洗い流す
洗顔料をすすぐ際は、お湯で肌を乾燥させないように注意しましょう。必要な保湿成分まで失われないように、ぬるめのお湯(32℃ぐらい)で洗い流します。
POINT4:タオルをそっと押しあてる
洗顔後に肌の水分を拭きとる際は、柔らかいタオルを使用して、肌に摩擦がかからないように、そっと押しあてるように拭きます。
■~保湿ケア編~
POINT1:洗顔や入浴後は、すぐに保湿
洗顔後や入浴後は、肌から保湿成分が流出して乾燥しやすい状態です。特に、花粉シーズンは、肌のバリア機能が低下しているので、洗顔後や入浴後はすぐに保湿ケアを行いましょう。
POINT2:保湿ケアは“とにかく優しく”が合言葉!
花粉時期で敏感になっている肌は、コットンの繊維でかゆみを感じたり、パッティングで肌が赤くなってしまうことも……。保湿ケアの際は、手のひらに化粧水・乳液を取り、肌の状態を手で確認しながら、優しくなじませましょう。
POINT3:化粧水だけの保湿ケアでは不足
化粧水を塗布すると、肌が潤って保湿されたように感じますが、すぐに水分は蒸発してしまいます。化粧水の塗布後は、必ず油分となる乳液やクリームなどを併用し、肌内部に潤いを閉じ込めるようにしましょう。
POINT4:唇の保湿ケアも忘れずに!
唇は、角質層が薄いため、肌よりも刺激を受けやすく乾燥しやすい部分です。リップクリームやリップバームなどを塗り、唇にも潤いを与えるようにしましょう。
毎日の生活における花粉対策
■マスク着用による肌荒れ対策とは?
マスク生活が長引く中で、マスク着用時に起こる「乾燥」、「摩擦」、「蒸れ」が原因の肌トラブルが急増しています。肌の乾燥や摩擦ダメージの対策には、徹底的に保湿ケアを行うことが重要です。肌のバリア機能が低下して、肌内部に水分を保てなくなっているので、たっぷりと潤いを補給しましょう。保湿ケアにプラスして、デスクの脇に携帯用の加湿器などを置くのも効果的です。
また、マスク内の蒸れにより雑菌が繁殖することで、ニキビや吹き出物ができやすくなります。こまめにマスク内の汗を拭きとる、帰宅後はすぐに洗顔するなど、肌を清潔に保つように心がけましょう。
■食事で緩和!花粉のお悩み改善・対策に注目されている食材
花粉に負けない肌を作るには、規則正しい生活、栄養バランスの取れた食事、十分な睡眠、適度な運動、ストレスを溜めないなど、“美肌作りの基本”が肝心です。“美肌作りの基本”を徹底したうえで、花粉対策に効果的な食材を活用するのもおすすめです。花粉に伴うお悩みに対し、有効と注目されている食材をご紹介します。食事の際に積極的に摂り入れてみてはいかがでしょうか?
ごぼうやレンコン
ごぼうやレンコンなどの根菜類には食物繊維が豊富に含まれているため、腸内環境を整え、花粉のお悩み改善に良いとされています。
ヨーグルトや納豆
納豆や味噌、ぬか漬けやキムチ、ヨーグルトなど、発酵食品には腸内環境を整える善玉菌が豊富に含まれています。
サバやイワシ
サバやイワシ、サンマやマグロなどに含まれるαリノレン酸、多価不飽和脂肪酸には、抗炎症作用、抗アレルギー作用があります。
鰻や鶏レバー、牛肉や豚肉
鰻、鶏レバー、牛肉、豚肉、ほうれん草、モロヘイヤ、ニンジンなど、ビタミンAを豊富に含む食材には、皮膚や粘膜を健康に保つ働きがあります。
ケール
「野菜の王様」とも呼ばれるケールには、アレルギーを抑制する成分として、糖脂質やポリフェノールの一種であるフラボノール配糖体が含まれています。野菜ジュースや青汁として摂取するのもおすすめです。
肌が敏感になりやすい花粉シーズン。花粉による身体への刺激を最小限に抑えるよう、毎日の生活習慣を見直すことも大切です。身体の内と外から、肌のバリア機能を高めるアプローチを心がけ、健やかなお肌で過ごしましょう!