骨格診断とは
骨格診断とは、「身体のラインの特徴」、「身体の質感」を判断基準にして3つのタイプに分類し、自分自身に似合うファッションアイテムを導き出すメソッドです。主に、サロンなど実店舗で骨格診断士によって行われる対面診断と、自己診断ツールで実施する診断があります。「骨格診断 セルフチェック」などのキーワードでインターネット検索いただくと、自己診断ツールがたくさん出てくるほどポピュラーになっています。
それでは、始めに3つの骨格タイプの特徴と、似合うファッションイメージを解説します。
■骨格ストレート
身体のラインの特徴
・首に長さが感じられない
・身体に厚みがある
・ヒップに厚みがあり、位置が高い
身体の質感の特徴
・筋肉のハリを感じる質感
似合うファッションイメージ
・上品、リッチ、健康的
■骨格ウェーブ
身体のラインの特徴
・首が長いもしくは細い
・ウエストが縦に長い
・ヒップに厚みがなく、位置が低い
身体の質感の特徴
・脂肪が作る柔らかな質感
似合うファッションイメージ
・優しい、甘い、女性らしい
■骨格ナチュラル
身体のラインの特徴
・肩の骨がしっかりしている
・ゴツさ、節、筋の感じられる手
・顔、身体のどこかに骨感を感じる
身体の質感の特徴
・骨感が優先して感じられる
似合うファッションイメージ
・自由、ラフ、マニッシュ
骨格診断の服が似合わない三大原因
前述しました3つの骨格タイプがわかっても「なんだか似合っていない気がする……」と悩まれ、相談に来られる方がたくさんいらっしゃいます。相談者の皆さまと対話することで、骨格診断の服が似合わない三大原因が見えてきました。
■要因1:3つの骨格タイプに当てはまっていない
「ストレート」、「ウェーブ」、「ナチュラル」3つの骨格タイプにピッタリ当てはまらない方は存在します。
3つの骨格タイプに大きく偏らないため、自己診断の答え選びに迷ったり、自己診断の結果が毎回異なったりします。どのタイプのファッションも「悪くない」ように思え、ファッション迷子になりがちです。
■要因2:診断結果が間違っている可能性!?
サロンAでは「ストレート」と言われたのに、サロンBでは「ウェーブ」、セルフ診断では「ナチュラル」……一体どれが本当なの!?という相談を受けることがよくあります。なぜこんなにも診断結果がバラけるのでしょうか?
骨格診断士の知識・経験値に差があることも一因ですが、要因1のように、3つの骨格タイプに大きく偏らない方が間違われやすい傾向にあります。
■要因3:診断結果のファッションが好きじゃない
診断結果にもとづいて提案されたファッションが「好きじゃないから、受け入れられない!」と、自分が欲しい正解を求めてサロンを何軒もさまよう方もいらっしゃいます。
こちらは自分の好みがハッキリしている方に多い傾向があります。
一方で、三大原因に当てはまらないが、骨格診断の服が似合わないケースも存在します。
40代以上の大人世代によく見られる傾向として、「ストレート」、「ウェーブ」、「ナチュラル」の身体の特徴は自分に当てはまるものの、アイテムが大人世代の身体とマッチせず違和感があるケースです。
では、こういった40代女性ならではのお悩みはどう解決したら良いのでしょうか?
解決のカギはあなたの「〇〇」を信じること
意外かもしれませんが、三大原因の一番の解決策は、あなたの「好き」を信じることです。
私たちは毎日服を着ます。大人世代はこれまで1万回以上、毎日服を選んできました。そして、1万回以上の「主体的に選び取る」という行為の中で、あなたの「好き」は長い時間をかけて徐々に形成されているはずです。
「似合わない」定義は人それぞれ異なり、客観的に見ると似合っていても、本人にとって「好きじゃない」と受け入れられないものです。誰かに言われた「似合う」より、自分の「好き」の方が大切。もし骨格診断の結果に悩むことがあれば、あなたが「好き」な診断結果かどうかを、まずはご自身に問いかけてみてくださいね。
注目を集めるサステナブルファッション
あなたの「好き」は、昨今話題のサステナブルファッションを実現するパワーも秘めています。実はファッション産業は世界第2位の汚染産業と言われていて、大量生産大量廃棄からの脱却が急速に求められています。ファッションをこれから先も楽しむために、私たち生活者ができることの一つが「一着をより長く着ること」。より長く着たいと思える服に出会うために大切なのは、自分の「好き」を信じて服を選ぶことです。
好きな服を選択するということを通して、私たち大人世代が率先して、楽しみながら、一着を大切に長く着るアクションをとっていけたら素敵ですね。
前編では、骨格診断の結果、診断された服が似合わないと悩む方の三大原因をお伝えしました。3つの骨格タイプに当てはまらない方も存在するので、悩む方がいらっしゃるのは珍しいことではありません。
骨格診断の服が似合わない三大原因に当てはまる方へ、一番の解決策は、あなたの「好き」を信じることです。客観的に見ると似合っていても、自分にとって「好きじゃない」と、受け入れられないのが人間。誰かに言われた「似合う」より、自分の「好き」を大切にして良いんです。
次回、後編の記事では三大原因に加えて、40代女性が抱えるお悩みを深堀りして解説しますので、楽しみにしてくださいね!
- ●監修者
newR株式会社
代表取締役 中川かおり -
島根県出雲市⽣まれ。大手IT企業在籍中、「好きな服を大切に長く着ること」がファッション産業の課題解決につながると考え、45歳でnewR起業。一人ひとりの「好き」と「似合う」をロジカルに解析する「newRパーソナル分析」を独自開発し、サステナブルファッションの実現を目指す。日本経済新聞、プレジデントオンラインなど、メディア掲載実績多数。⾻格診断/パーソナルカラー診断/顔タイプアドバイザー1級資格保持。2児の⺟。